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2009年8月 7日 (金)

大倉山 ごん兵衛

立ち食い蕎麦探訪 - バイクの蕎麦道

ごん兵衛

東急東横線大倉山から2km、徒歩30分くらい。二つ池の近く

注文の方法がやや独特、まず「そば」か「うどん」かを告げる。おばちゃんが麺を用意するちょっと間をおいてタネをお願いする。「てんぷらおねがい」みたいに。そうすると「230円です」と驚愕の価格が告げられる。ここで仰天。なんだこの値段は。信じられない。驚きに踊る心で現金を手渡し。しばし待つとかき揚げそばができあがる。

うどんがメインのようで、うどん仕立ての蕎麦ですね。牛込柳町の白河そば、麻布十番の麻布そばと似ている。大山のごん平にも近い。

■蕎麦、茹で麺。柔らかめだがおいしい。
■つゆ、昆布ダシ、薄口醤油、甘め、と三拍子そろったうどん風つゆ。すっきりとした甘味。柔らかい蕎麦がつゆを吸ってナイスバランス。
■かき揚げ、揚げ置き、たまねぎとニンジン。サラダ油で白っぽく揚げた軽い味わいがうどん風のつゆとよく合う。

とても全体のバランスが良い。これは文句無く美味しい。ネットの情報によると、この近辺にはこの店の味を受け継ぐ姉妹店がいくつかあるらしい。そちらも探訪してみたいものだ。

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地元民には二つ池の近くと言った方がわかりやすいと思う。駅近でもないしトラック道路沿いというわけでもない普通の片側1車線道路に突然出現する店。いつでも混雑している。常連客が多いようだ。フラッとサンダル履きで道路を横断して来店するようなお客が多く見られる。地元で愛される店ですね。

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230円。信じられない値段。住居兼用の店舗らしいので家賃分が安いのか。

横浜市鶴見区駒岡 7:00-17:00 (日祝)休

評価は3点 ☆☆☆

地図をつくりました。見てね。


より大きな地図で 立ち食い蕎麦探訪-バイクの蕎麦道 を表示

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二つ池という名のとおり大きな双子の池がある。東側の駒岡側池と西側の獅子ケ谷側池の二つに分かれる。近所の三ッ池公園は県立公園で整備されているが、こちらはとくに何もされず放置されている。それはそれでなごみの景観として楽しい。

流入する河川もないのにこれだけの大きさの池が地下水脈だけで枯れずに残っているのは貴重。その昔、竜が住んでいたという伝説があるのもわかる。今では釣り人をちらほら見ます。アタックする魚が釣れるらしいですね、私は素人なのでよくわかりません。

2009年5月、地権者13人が池を横浜市に寄贈することとなり、二ツ池を縦断する計画だった都市計画道路大田神奈川線は池を迂回することで決着。今後は公園として整備されるようです。


冷やしたぬきそば

ここはいわゆる「鶴見系」の総本山です。鶴見系のそばとは、1)昆布系ダシに塩味と薄口醤油の透き通ったつゆ、2)灰色っぽい茹でめん、3)黒いドンブリ、の特徴を有し、比較的安価、家族経営できりもりする。確証はないのだが、それぞれのお店にはなにかしらの血縁・師匠弟子兄弟の関係があるようだ。

ごん兵衛は駒岡二ツ池に近く、鶴見駅西口から獅子ヶ谷に延びるバス路に面した住宅地にあり、交差点角地の一軒家を改装した住居兼用店舗で30年以上営業する。

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どこまでも透き通ったつゆ。黒いドンブリに神秘の透明さをたたえたつゆは昆布(というかアミノ酸)の強いダシと、塩気の強い薄口醤油。冷やしはさらに塩気が強く、キンキンに冷えながらも強烈な味わいをもつ。

大門ソフトめん製の茹でめんは、灰色っぽくコシの強いもの。カリカリと香ばしいたぬきと相まって、つゆと相性が抜群。夏の暑い昼下がり、食欲が減退しようとも、この強烈な味ならばあっというまに胃袋におさまる。

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さらに驚異的なのが値段。冷やしたぬきそば250円。冷やし代が20円だから、温たぬきそばならなんと230円!これはぜひともバスタクシーに乗ってでも食べに行く価値あると思います。

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ご家族で切り盛りしてる、ご夫婦と息子さんでしょうか。

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二ツ池。流れ込む川がないのに干上がらないため、古来より龍が棲むといいます。生け贄にされる恋人を守るため。熊使いの若者が、熊を龍と戦わせて勝ったという、まるでポケモンのような伝説がある。

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250円

評価は2点 ☆☆


冷やしちくわ天そば+おろし

猛暑日のうだるような昼下がり、こんなときは猛烈にごん兵衛の冷やしそばを食いたくなる。あのよしず張りで夏モードの店が待ってくれている、そう思うといてもたってもいられずバイクにうちまたがる。

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黒い丼底が透けて見える澄んだつゆ、キーンと冷えたところをごくごくと飲み干せば絶好の暑気払い。柔らかめの茹で麺がよく合う。ちくわは珍しい極細のもの。

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おろし別盛りという斬新さ。辛み抜けない良アイデア。これ他の店でも真似してみるといいと思う。

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ご家族で切り盛りする。

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190円(かけそば)+20円(冷)+50円(ちくわ)+100円(おろし)

評価は3点 ☆☆☆


鶴見系本家、健在でうれしいかぎり。

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アジ天じゃなくてアジフライなのがここ流。これで290円!

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ちなみにこちらが大門ソフトめん。

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ごん兵衛からみて大門ソフトめんは二ツ池を挟んだ向こう岸の位置関係。

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コメント

●X100さん

おーー、お疲れさまでした。あそこは陸の孤島系路麺ですからたいへんでしたね。

鶴見系、昔ながらの店はだんだん少なくなってきてまして寂しいのですが、むしろ宝宝宝などのようなインスパイア系(悪い意味ではなく)が遺伝子を残してくれればと期待しております。

鶴見系の正統派として、横浜馬車道に「大門」があります。こちらも食べてみるとまた面白いですよ。

ところで、この記事のコメントにある「soba」さんが、その本の著者さんです。

投稿: ケビン | 2014年6月13日 (金) 10時34分

本日、休みが取れたので初めて行ってみました。
こちらの記事で初めて存在を知り、「ちょっとそばでも」という本にも載っていて気になっていました。
鶴見は仕事でもよく行くのですが、仕事が終わると夕方なので、休日を利用していくことにしました。
私の場合、移動手段が電車とバスなのですが、鶴見駅から14分でついたので、また行こうと思います。
「これが鶴見系か!」と分かりました。醤油は薄いですが、出汁の味がとてもよくて飲み干してしまいました。また天ぷらも美味しかったです。
その後、バスを乗り継いで宝宝宝さんにも行きましたが、似た系統ですね。

投稿: X100 | 2014年6月12日 (木) 20時19分

ケビンさん初めまして。
いつも楽しく拝読&参考にさせていただいています。

生麦やじまは数年前に閉店しています。
閉店後はケバブ屋を経由し、現在カレー屋になっています。

投稿: 通りすがり | 2013年7月16日 (火) 12時13分

●sobaさん

ダイナミックな泳ぎでしょうね。きっと。

投稿: ケビン | 2012年9月19日 (水) 14時16分

もちろん二つ池も捜査して
ついでに泳いできましたよ (笑)

どん亭ありましたね、連食はきつかった
次回の宿題としました

投稿: soba | 2012年9月17日 (月) 18時09分

●sobaさん

お~、遠くまでお疲れさまでした。
どうせならもうちょっと足を延ばして二つ池も見物してほしかった~

どん亭@駒岡は、やすさが魅力のお店です。私の過去記事にありますのでお暇なら読んでね。

投稿: ケビン | 2012年9月17日 (月) 12時09分

ついについに ケビン先生のblogで知って3年目の夏の終わりに、
こちらに行くことができました
駅を間違え、菊名から歩くこと1時間以上
死ぬ思いで急坂を越え、車にひかれそうになりながら、
二つが池を右折して、行ってきました

感想
すごいです こちら
天ぷらそば230円って、いつの時代なのかと
しかもうまい、つゆが透明
つゆめっちゃうまい 冷やしを食えばよかったと
後悔しながら店をでました
半カレーがうまい 300円とちょっと高いけどうまい

今度は鶴見西口からバスで行くことにします
帰りは、大倉山まで歩きましたが、
途中でどん亭、環2号線沿い、大倉山近く
がありましたね
古そうです みためやぶせんみたいな外観
40年程度の歴史があると読みましたy

ここも宿題です

投稿: soba | 2012年9月15日 (土) 17時00分

●tontonさん

いつも変わらぬ、というのが嬉しいですよね~

投稿: ケビン | 2011年10月27日 (木) 14時48分

ごん兵衛 久しぶりに行って来ました関西系なのか あの透明な出汁が懐かしい値段も昔と一緒で安くて美味い

投稿: tonton | 2011年10月27日 (木) 00時28分

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