プラグ穴へのオイル漏れ ヘッドカバーガスケット交換
ニンジャ系の水冷エンジンではおなじみ、プラグ穴へのオイル漏れ。例に漏れず私のZRXちゃんも発症いたしました。先日のプラグ交換のときに発見。プラグの碍子部分がオイルで濡れていた。プラグ交換しなければずっと気がつかないで放置しているところだった。やっぱりこまめな点検がだいじですね。
18,000km走行あたりからなんとなくエンジンから異音がしていたので、もしかするとそのころから漏れていたのかもしれない。ピエール餃子さんのアドバイスによるとカワサキでは定番の不具合なのでクレーム修理してくれるのではとのこと、そうかそれをすっかり忘れていた。餃子さんいつもありがとう。
ということで、いつもの親切なバイク屋さんに相談したところ、カワサキの新車保証期間中なので無償修理。二つ返事で快く引き受けてくれた。よかったー。ほっとしました。
修理作業はヘッドカバーを開けてガスケットを交換するだけでエンジンを下ろす必要はない。DIYでは無理かなー、下手にトルクをかけて新品ガスケットが歪んでしまいそうなので、ここは素直にプロにおまかせします。冷却水を排出する必要もあるしね。
ヘッドカバーを開けたところ。めったに見られないので興味津々。まだ新しいのでキレイなもんです。スラッジなどは見られません。ニンジャ系水冷4気筒エンジンは左脇にカムチェーンドライブを持つ独特の構造。なるほどたしかにこの方式だと左右長が短くなる。クランクの軸受けが一つ省略できるんですね。カムギアも小径。
メカニックさんのお話によると、プラグが濡れるくらいならまだマシなほうで、メンテせずに放置されたGPZ900Rあたりだとオイルがプラグ穴に満杯になってあふれ出し、しまいにはプラグがオイル漬けになって火花が飛ばなくなるそうですよ。空冷4気筒ではカムシャフトカバーの端やヘッドのガスケットから漏れるそうだ。4気筒だけではなく、なんと125ccや250ccでも例外なく漏れるらしい。これはもうカワサキの個性と思うしかないですね(笑)。ちなみにオイルの種類や質は大差ないそうです。
右側から見るとすっきりした印象。GPZ900Rの時代には無くてZZRあたりのモデルから新設されたのがヘッド右側にあるオイル供給ライン。エンジン下のオイルポンプから外回しのチューブ経由で圧送されカムシャフト下のオイルラインに導かれる。こいつのおかげでカム関連のダメージが軽減されたとのこと(メカニック氏談)。勉強になります。
ガスケットの写真を撮影するの忘れてしまった。失敗。Z&Cさんのサイトから画像リンク。丸いやつがプラグホール用のガスケット。空冷ゼットのプラグホールはヘッドに直接掘られ露出していたので、そもそもこういう心配ありません。あたりまえですが。

(注:これは400用ですが同じような形です。)
気になる点を発見。3番シリンダのIN側カムにカジリ傷あり。ググってみたところ、ZRXはIN側カジリが多いようだ。
この程度なら実用上深刻な問題ではないとのことだが、傷ができた経緯がやや気になる。「オイルが十分に回るまえにスロットルを開けすぎたのでは」との指摘。傷を深めないよう、今後は十分気をつけます。
そういえば2枚目の写真にあるオイルラインはエンジン右前方からオイルを圧送してますが、これを右後方にチューブを回すよう改造する人もいるみたいです。目的はIN側カムへのオイル供給を増やしてカムカジリを防止するため。ZZRのときはこのチューブはカムシャフトの中間に装着されてたなー。ZRXはネイキッドなのでチューブが右足の邪魔にならないように前方に取り回された。これがIN側カムカジリの遠因なのかなー?
日帰りで修理完了。本日はバイクがないのでグースカと昼寝しておりましたとさ。
ところで懸案の鳴動問題ですが、ガスケット交換では改善しなかった。道は長いなー。
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コメント
●餃子さん
ZX-12R~ZZR1400系の第二世代水冷エンジンはだいぶ改良されてるようですね。こういったトラブルは皆無なんでしょうか。うらやますいかぎりです。
ZRXも乗った餃子さんがそうおっしゃるからには1400のエンジンはとても滑らかなんですね。いいっすねえ。
そういえば1400はカムチェーンが右側にありますよね。なんで最初に気がつかないのって突っ込みたくなります。
投稿: ケビン | 2009年10月25日 (日) 08時26分
おっ、処理されますたか保証修理で
良かったですね。
カジリもこのエンジンの持病ですねぇ~
しかし決してスムーズでは無いですが、
ゴリゴリと下から力強く回るこいつの
フィーリングはいかにも「漢カワサキ」
らしくて逝かしてますよ。
投稿: 餃子 | 2009年10月25日 (日) 08時02分
●南行さん
そんな他人事のように言わないでくださいよ。ZX-12RとZRX1200は基本設計同じエンジンなんですから。もっと深刻になってくだされ。
たしかに南行さんのような乗り方で壊れないのはオイルが高品質なのか、オーナーが強運なのか、いずれかですね。
投稿: ケビン | 2009年10月25日 (日) 06時31分
●hirayamannさん
はじめまして、コメントと情報ありがとうございます。
ああ、やはり3番のIN側なんですね、同様の症状がこれだけあるってことは、これはまちがいなく「カワサキ病」決定ですね。
まあ、カムがかじるくらい元気なエンジンと考えて乗るしかないですね(笑
これからもよろしくお願いします。
投稿: ケビン | 2009年10月25日 (日) 06時23分
酔眼をこらしてヨーック見れば、、、
あれっ、やっぱりカム山の強く当たる所でしたっけ。
とすると、やはりウマくないですねぇ。
投稿: 南行 | 2009年10月25日 (日) 00時46分
最近のバイクでも当たり外れが在るんでしょうか。
壊す様な乗り方をしているのに6年間も無故障の私からすると、運の悪いお方だと思いたくなります。
ところでカムシャフトのカジリですが、その部分はバルブリフタシムに強く当たらないと言うか隙間のある所なのにどうしたことなんでしょう。
マイナーな組み立てエラーもあるカワサキですから出荷時からの傷かも。。。
投稿: 南行 | 2009年10月25日 (日) 00時19分
はじめまして
'02のZRXに乗る物です。
僕も同症状でカムを確認したところ同じく3番のIN側がカジっていました。
知り合いの整備士に聞いたところ、多少のカジリは仕方ないし無問題らしいです。
オイル漏れはオイルが入ってる証拠だと思い日々乗っております(笑
投稿: hirayamann | 2009年10月25日 (日) 00時08分
●ぴろさん
コメントありがとう!
オイル漏れには困りモノですが、プラグホールくらいならば「軽い」症状らしいですので(笑、あまり気にしないで大らかに構えるしかないみたいですよ。
困っちゃいますねー。ほんとに。
投稿: ケビン | 2009年10月24日 (土) 16時55分
こんにちは(^^)
先日コメントをさせて頂いた者です。
カワサキオイル漏れ伝説はもはや昔の話で今では都市伝説化していると思ってました(+*+)
高年式の車両にゃ関係無ぇ~と勝手に信じてました(^^;)
私のZRXももしや・・・
投稿: ぴろ | 2009年10月24日 (土) 16時08分
●たけさん
コメントありがとう。
こんにちはいつもブログ読んでますよー。
左に傾いて駐車するのに、なんで右に開いてるの(笑、そこまでは知りませんでしたよ。
最近のプラグキャップは穴にピチッと蓋して多少は防水効果あるようですが、まあ、基本的には不思議な設計ですね(笑
投稿: ケビン | 2009年10月24日 (土) 13時25分
こんにちは~
さすがカワサキですね
Dトラも乗ってたんですが、こちらはオイル漏れの前にドナドナして行ったんで無事でした
初めてのバイクがエリミネーターの最初期型だったんですけど、オイル漏れよりもなぜかプラグホールの水抜き穴が右に開いてたんで、雨の日は必ずストール
GPZ400のエンジンを積んでる頃の奴なんですけど、不思議な事をやるメーカーなのは相変わらずなんですねぇ~
投稿: たけ | 2009年10月24日 (土) 13時03分