ZRX1200 アサカワスピードでフロントフォークのオーバーホール
走行距離が28,000kmを超えたので、懸案のフロントフォークをオーバーホールしました。かなり走りこんでダンピングが劣化してきた感じ。
いつもの親切なバイク屋さんには悪いんだけど、今回は他のショップにお願いすることにする。フロント回りは操縦性の命ですので、微妙なフィーリングが大事ですから、より専門性の高いところにお願いしたいと思ったわけです。
幸運なことに、横浜市北部にはアサカワスピード、ストライカーシステム、G-Tribeなど、レース経験豊富で技術力に定評のあるバイクショップがいくつもあるんですよ。うれしい!
昨年のことですが、ストライカーシステムさんにはキャブレターの調整(ジェット交換と同調)をお願いしまして、確実な仕事ぶりにはいたく満足しております。
G-Tribeさんは未訪問なんですが、社長の戸田隆さん(レーシングライダー&ライターとして有名)に知人の紹介もあり、車体セッティングにはとくに実績あるとのことなので、ここにお願いしようか検討しているところでした。
ところが偶然、「くささん」のブログからアサカワスピードさんを知り、また、雑誌ロードライダーの連載記事を目にしたことで、いっきょに興味が高まった。そんなこんなで、先日のことショップを訪問しメカの小寺さんとお話して信頼感を持ったことが決めてとなりました。
アサカワスピードさんのWebページ
http://www.asakawaspeed.com/
横浜市青葉区寺家。ほんとうに田舎。横浜のチベットですねこれは。ヨシムラの看板がなければ絶対にわからない。っていうか、たとえ看板があっても、そもそも偶然に立ち寄る人は皆無だろうと思う。
朝10時到着。概ね半日の作業なので、私はお店の中でコーヒー飲んだり、雑誌読んだり、HYODOの革ツナギを眺めながら待たせていただくことにする。ヒョウドウプロダクツの営業のサカイさんがおられたのでd3oプロテクタや革パンツのことなど面白いお話聞けたので退屈しなかった。
まずはさっそく小寺さんによる試験走行。さりげなくタイヤ温度や空気圧をチェックするところが信頼感ある。
度重なる転倒であちこちブツケタのでディメンション・アラインメントが狂ってるんではないかと心配だったんだけど、「とくにひん曲がってるところはないですヨ」とのこと。三つ又関係に問題はなさそうだ。頭を逆さにして「股覗き」で正立もチェックしてもらった。レーシングマシンのメカニックさんに診断してもらえたのでスゴク安心。自分で応急処置したのは間違ってなかったみたいでほっとした。
そういえば先日の記事で、そろそろオイル交換と書いたのだけどしっかり見破られてしまった。「シフトが渋いのとヘッドからノイズが出ているので早めにオイル交換してください。チェーンもオイルがきれてますよ。」とのアドバイスあり、さすがプロ。先週の雨天走行でチェーンオイルが流れてしまったんだ。
フロント・リアをリフトアップ。手際よくフォークが解体され、あっという間にこんなカタチになりました。こういう姿ってなんだかカッコいいね。絵になるなあ。こういう状態でかざっておけるガレージ付きの一軒家があったらいいなあ、コーヒー飲みながらバイク眺めて、、、なんて想像する。
アサカワスピードさんの店内。ゴミや油染みひとつなく整理整頓されてる。床の上に服着たまま寝そべることができるくらい。こんなに清潔なバイクショップは見たことないです。
めったに見ることの無いショット。三つ又の向こう側が見えますね。
分解されたフォーク。スプリングやピストン。底にある赤い液体がフォークオイル。28,000km走行にしては汚れが少なくキレイな状態に見える。洗車せずともインナーチューブだけはきれいにお手入れしてたのがよかったみたいだ。とはいえオイルの粘性は劣化するしピストン部品は磨耗するので、さすがに3万キロ近く走れば交換時期でしょう。
私のフロントサスは標準より減衰設定を強めてあるんだけど、マンホールなどの道路の凹に落ち込んだときに、スーッとそのまま伸びっぱなしになりそうな感触が一瞬ある。きっとあれがフォークの劣化症状のひとつではないだろうか。
こちらはガスケット、スナップリング、ダストシール、ブッシュ類などの使用済み消耗部品。これらの組み込みには重要なノウハウがあるようですので作業中の写真は撮影してません。また店内外の無闇な撮影も遠慮しました。
そうそう、本記事に掲載の写真は浅川さんに許可をいただいて撮影したものです。浅川さんは気難しい人では?と想像していたのですが、実際のご本人はとても気さくで、飄々とした語り口、グレーの髪が素敵なかたです。眼光の鋭さは隠せないですが。
浅川さんからはバイクのメンテナンスについてタメになる話をいろいろと聞かせてもらいました。これはまた後日。
フロントホイールのベアリング、動きが固かったとのことでグリースアップしていただきました。工賃サービスとのことでうれしー。
小寺さんの試走後に浅川さんが跨って前後に体重をかけながら最終チェックして完了。全工程3時間強でした。
今回使用したオイルは「シルコリン P10」とのこと。私は詳しくないのでシルコリン社のHPから下記転載。
『高性能サスペンションに求められるスペックを忠実に再現。泡立ちを極限に抑え、高温・高負荷での粘度変化を最小限に抑え過酷な条件下でも優れた路面追従性を発揮します。その高性能はファクトリーチームのサスペンション用としても認られています』
シルコリンオイルは純正品より固めだそうです。なので、ダンパーの減衰は伸・圧ともに「全ヌキ(最弱:最左回し)」に設定。プリロードは私の設定状態のまま、15mm。
浅川さんが言うには、現状で十分にバランス良くイイ感じに仕上がっている。まずはこの状態でしばらく乗ってみて、気温が高くなるにつれ減衰力を好みに合わせて固めるのがよいだろう、とのアドバイス。
おお、ありがとうございます!これでまたバリバリ走れるね。
----------------------
家までちょっと走ったので少しだけインプレ。実は「全ヌキ」に少しばかり不安がありました。これまで固めの設定でしか走ったこと無かったので。
直進路。ダンピングが効いて良い感じ。道路の凹で伸び切る感が解消された。乗り心地も良いです。ガツンガツンとショックがこなくなった。
全ヌキなのにボヨンボヨンとリバウンドする感じが少ない。ノーマルは新車時からとても頼りないボヨヨンフォークだったのとはエラクちがう。シャッキリ感がある。
サスセッティングの試走に使ういつものミニ峠道。旋回初期に車体のバンクに遅れることなくクイッと小気味良く回頭する。かといってどこまでも切れ込みすぎるわけでもなく、一定のところで手ごたえがある。回頭しやすく、かつ節度感があって制御しやすい印象。すごく良い感じですよ。これに比べるとノーマルではバンクに一瞬遅れてダラっと切れ込んでいたと思える。
とりあえず「全ヌキ」のままでもかなり気に入った。さらに今後調整をつめていきたいと思う。ちなみに、フォークの作動幅は上記写真の緑の線です。本当はここに輪ゴムを入れるつもりだったのだけどうっかり忘れてしまった。オイルの跡でわかるのでとりあえずこれでも問題ないです。
正直なところ、フォークのオーバーホールでこんなに効果があるとは思っていなかったので驚きました。甲斐猫さんも言っていたがZRX1200のノーマルフォークは結構ポテンシャル高いようだ。これならば高価な社外品に交換する必要ないんじゃないだろうか。と感じた次第です。
後日インプレ記事も書きました。
少しでも暇つぶしになったらポチッと押してくだされ
B級グルメ
ブログ村
| 固定リンク
「バイク」カテゴリの記事
- 99999km(2017.11.23)
- モーターサイクリスト誌に掲載いただきました(2016.12.29)
- パイオニアラン・ジャパン 2016(2016.04.15)
- メルセデス四駆(2016.04.02)
- ヘルメットの修理(2016.03.26)
この記事へのコメントは終了しました。













コメント
●RC17さん
ほんとに微妙な調整なんですが、乗ってみると驚くほど違うんでびっくりしてます。オイル変えただけだろー、なんてバカにしてはいけない深いノウハウがありますね。
ものすごくグイグイ曲がるようになりました。
その代りといってはなんですが、リアが頼りなくって。。なんとかしたいですけどお金がないのでしばらく我慢ですね。
浅川さんはあの伝説の「ヨシムラトルネード1200ボンネビル」を作った人らしいです。実はそんなすごい人だってのは知らなかったので普通にタメ口きいて失礼しちゃいました。
整理整頓は仕事の基本ってのはわかってるんですが、ここまで完璧なものを目にすると、自分のオフィスを省みて恥ずかしいかぎりです。
ウェスですか!それは気がつきませんでした。達人にはウェスから読み取れる情報があるんですね。ご指南くだされ。
投稿: ケビン | 2010年1月19日 (火) 07時39分
●餃子さん
オクムラさんは名古屋ですか。どうりで金ピカなわけですね。
あの光り具合にはタジタジしてたんですが、名古屋嬢にクラクラするのと同じ効果でしょうね、きっと。
オラには眩しすぎるずらよ。ヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ
投稿: ケビン | 2010年1月19日 (火) 07時27分
おっはよーございまッス♪
サスO/Hの大満足な出来栄えヨカッタですねー☆
ボクも記事を読んでてアサカワスピードさんの
「油染みひとつない」ってところに充分過ぎるほど
イイ仕事振りが伝わってきました。
整理整頓や養生も含めて作業の正確さの証明ですよネ
カウンター席に座り、花板さんが素材を最高の
技術で提供してくれる一流店なのですネ☆☆☆
ボクもその手捌きを見たいです、はい♡
ところで、アサカワスピードではどんなウエスを
使ってましたか^^?
投稿: RC17 | 2010年1月19日 (火) 07時25分
少しずつ劣化するサスはオーバーホール
すると、その違いがすごく分かりますよね。
良いショップに巡り合った様でよかった
です。ちなみに私もZRXのオーリンズは
オクムラさんでメンテナンスをお願いしました。
地元ですからねW
投稿: 餃子 | 2010年1月18日 (月) 19時50分
●南行さん
うーん、これはすんばらすいですね。輝いてます。
しかし、それ以上にお値段も良すぎますね。こんなに高いものだとは知りませんでした。。。
どうも私のような峠流自作派には縁の遠いモノのようです(笑)
投稿: ケビン | 2010年1月18日 (月) 10時22分
端折ったコメントで相済みませんでした。
チタンコーティングとはスクーデリアオクムラでのチューニングのことです。
http://www.scuderia-okumura.com/html/tuning.html
足回りに拘るマニアにはよく引き合いに出されるので。。。
投稿: 南行 | 2010年1月18日 (月) 09時36分
●甲斐猫さん
先日のオフ会で話し合ったとおり、オーバーホールして組みなおしたらピシッとしましたよ。
もともとそんなにヤレてるわけでもないので微々たるものですが、自分のバイクの微妙な変化は持ち主だけにわかればそれでOKってことで。
ZRXのフロントのボヨヨンは、1100時代はそれほど顕著でもなかったみたいです。ジムカーナのチャンピオン「ぶん田」さんがブログに書いてました。
1200の開発時に車体をマイルド方向に持っていく方針のなかで決まった設定なんだと思います。
三つ又のオフセットは1200のほうが2ミリ小さいのでセルフステア効果が少ないですし。
投稿: ケビン | 2010年1月18日 (月) 06時55分
●南行さん
走行距離だけは自慢ですので(笑)あれこれやることがあって楽しいです。
10万キロくらい走ったらチタンコーティングもいいですね。金色のフォークも派手でいいかも。
実際に古いバイクはフォークのメッキが効果あるそうですね。
たしかに、どうやって儲けるてのか心配になります。雑誌の連載を持ってるのも経営多角化のひとつなんでしょうね。丁寧な仕事が有難いので、お店が傾いちゃったら困る人多いかもしれません。
投稿: ケビン | 2010年1月18日 (月) 06時47分
●くささん
初回の依頼だったので、あんまり邪魔したら悪いかもとおもって作業は遠目で観察するだけにしましたので、そこまで詳しく見れませんでした。
なるほど、フィルムを巻いて傷つきを防止するわけですか。丁寧な仕事ですね。
良いショップを紹介いただいて本当にありがとうございます。
昨日はもう一台、Z750の方がいらっしゃいまして、ブレーキラインの制作とリアブレーキペダルの加工のようなことをしてました。古いバイクでも手作りワンオフでフィッティングさせてくれるのも心強いお店ですね。
サス設定、なるほどシーソーですね。バランスを感じながら少しずつセッティングを煮詰めていきたいと思います。アドバイスありがとう!
投稿: ケビン | 2010年1月18日 (月) 06時40分
●スクラフィーさん
立派なガレージをお持ちでうらやましいです。私もそういうの欲しいなあ。
スクラフィーさんならフロントフォークくらいはご自分でオーバーホールしちゃうんでしょうね。
ピストン分解するための下部の六角ボルトか固いみたいで、インパクトレンチがないと難しそうですね。
投稿: ケビン | 2010年1月18日 (月) 06時35分
●TOYZさん
こんにちは、ブログのほうにコメントくださってありがとうございます。
最近、携帯電話からブログ更新ができるようになったので(自慢!)、ミクシはちょっとお休み状態なんですよ。
VMax乗ってらしたんですね。あれいいですよね。どっしりとゆるいカーブや直線を走るのにはサイコーだと思います。
投稿: ケビン | 2010年1月18日 (月) 06時32分
う〜ん、レベルの高い作業をしてくれそうでいいですね。それにしても、もう28000kmですか…よく走ってますねえ。
投稿: 甲斐猫 | 2010年1月17日 (日) 23時54分
いろんなイベントで楽しんでますねぇ。
この勢いじゃ、いずれフォークインナーにチタンコーティングでもしちゃうんでしょうか。。。
横浜のチベットでバイク屋さんってのは冷やかし客を相手にしなくて良いからそれなりに落ち着いて仕事が出来るんでしょうが、、、儲けの方が心配になりますね。
投稿: 南行 | 2010年1月17日 (日) 22時37分
アサカワスピードでは、Fフォークにフォークシールを組み込む際に
シール内側の凸凹したリップ部分に傷が付かない様に
透明なラップをFフォークに巻き付けて作業するんですが
しっかりと作業は見れましたでしょうか。
サスペンションの設定については、今の時期は路面温度が極めて低いので
流して走る程度で様子を見て下さい。
フロントとリアは、シーソーの様に互いに影響をし合う事もお忘れなく。
投稿: くささん | 2010年1月17日 (日) 20時52分
こんばんは
記事を読んで、自分のZZ-Rは何時オーバーホールしたのか、確認しちゃいました。
2007年5月12日でした。まもなく3年・・・3万5千キロも走っちゃってます(汗)
春になったら、しなきゃです。
投稿: スクラフィー | 2010年1月17日 (日) 20時47分
フロントフォークのオーバーホールは
結構効果があるメンテですよね。
V-MAXの時に、固めのオイルと油面
変更でかなりニュアンスが変わった記憶
を思い出しました。
投稿: TOYZ | 2010年1月17日 (日) 19時07分