ようやく暖かくなって春本番という感じですね。こういう週末はバイクが楽しいです。本日はKTMの試乗にやってきました。ブログ仲間の甲斐猫さんと同行。
甲斐猫さんはZRX1200R(逆車)乗りで年齢も同じでヒゲが濃いもの同士なので波長が合うんですね。お互いにKTMが気になるよね、ってことで深夜のファミレスで議論が熱く盛り上がったりしなかったりしてたんですよ。
モタード系が気になっている私としてはKTMは避けて通ることのできない関門。クリーンなスタイルがカッコよく非常に気に入っているので、いちど試乗しちゃうとそのまま契約サインコースとなりそうな恐怖があって、なるべく意識して遠ざけておりましたが、暖かくなってきたのでついつい乗りたくなって、甲斐猫さんを誘ったというしだいです。
午前中に野暮用を済ませて12時過ぎにNaps三鷹東八店へ。先着の甲斐猫さんは既にDukeを試乗してみたとのことで「軽いね!」と一言。なるほど。きっと私に先入観を与えたくないという親切心でしょう。優しい人なんだよね。写真までいっぱい撮影してくれてありがとうございます。いつもお手数おかけしてすみません。

本日は残念なことにお目当ての「990 Super Duke」「990 Super Moto」がどちらも用意されてなかった。うー残念。しかたないので「1190 RC8」、「690 Duke」でお願いする。
まずはRC8。KTM初のSSバイクだそうです。折り紙みたいにカクカクした外観が超カッチョいい。こんなスーパーなマシン、私に乗りこなせるだろうかとちょっと心配。

試乗コースは東八道路と裏道の人見街道だけなのでコーナリングは交差点で確認するのみ。

V型2気筒155psのエンジンは低速からトルク厚くて乗りやすい。渋滞路でもなんとかなる。これは意外。ひとたび回すとダイレクトでシャープ、回転の上がりも下がりも速い。ドカティのLツインよりもさらに強いダイレクト&シャープ感。これは面白い! しかし、1200ccもあるのにこんなに軽く回って大丈夫なのか?壊れちゃわないか?と心配になるくらい。
フライホイールが軽量なんですね(甲斐猫さん談)、なのでのんびりと走らせてくれるエンジンではない。始終スロットルを操作している感じ、正直言ってちょっと疲れる。
排気音はあまり官能的とはいえない、ガシャガシャしたメカノイズと相まってウルサイ感じ。V2の鼓動を楽しむといった癒しの要素は皆無。まあスーパースポーツですからね、走ってナンボだもんね。
Vツインエンジンはすごく後ろよりにマウントされてる。バンクの谷が膝のあたりにくるんだけど、発熱がすごくて熱い!冬は良いね。真夏はきついだろうなあ。

ブレーキの効き・タッチともに抜群に良い。ブレンボのラジアルキャリパーとラジアルマスターがついてる。あー、ブレンボっていいなあ。車体が軽量なので急制動するとジャックナイフやりそうにつんのめるけど、ロックしないんだよね。うーんこれは絶妙。ブレーキもさることながら軽量だからいいんだな。さすがSS。
装備重量で200kg弱だそうです。軽量なのでとりまわしが簡単。足つきもよい。
ライディングポジションはとてもしっくりきます。ステップの位置が私の体形にぴったり。ハンドルの位置も悪くないですね。ただし長時間の運転はキツイと思う。

肝心のコーナリング、交差点でちょっと曲がっただけなんですが「最高!」、寝かしこみが素直。スパッと倒れるけど倒れすぎる不安感がない。前後ピッチのバランスが良く安定している。車体の立て直しが素直、クリッピングから加速へのつながりが良いです。
エンジン回転の上昇が速いので、ココぞって感じでズバンとトルクをかけられる。インジェクションだけどドン付きも少なく扱いやすい。
エンジンの質量が重心に集中してるからなんだろうか。クルンと旋回する感じが気持ちよい。高速走行してないのでよくわからないが、直進安定性に問題はまったくありません。
とてもコントローラブルで安定したコーナリング。もっとじゃじゃ馬かもと思ってたんですが、ものすごく乗りやすい。これはよくできてるわあ。
難点があるとしたらガシャガシャうるさいってとこですかね。もうちょっと艶っぽさが欲しい。
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お次は Duke。KTMではこれを「ネイキッドバイク」と呼ぶそうです。そうか、オーストリアではそうなのね。
サイレンサーが真下にある印象的な車体。縦2つ目玉のフロントもエヴァンゲリオンみたいでかっこよい。こういうデザイン大好きです。
シート高いので、両足つま先立ち、もしくは片足べた付き&尻ずらし。尻ずらさない場合は片足カカト浮き(写真参照)。しかし軽量車体なのであまり苦になりません。

690cc水冷単気筒66psのエンジンは「ヒャッホー」て感じの爆発的なパワー。軽量150kgの車体には十分すぎるくらい。なので扱いやすさを狙ってインジェクションを2モード選択できるようになっている。スリッパークラッチ標準装備。
エンジンは低速も粘るので、トコトコいくこともできなくはない。RC8と同じく、ピックアップは素晴らしいけどガシャガシャとうるさいエンジン。落ち着かないですね(笑。まあ、そういうバイクではないからね。

エキパイ・サイレンサーが車体下にあって低重心なので、車高高くて軽量なバイクにしてはとても安定している。リーンの軸がうんと低いところにある感じ。コーナーへの突っ込みでリーンアウト気味に流して入っても不安感少ない。コレは素晴らしいです。
軽量車体をぶんぶん振り回して走ると楽しいです。ステップの上に立ち乗り気味にして走るとリアが流れて面白いっす。
シートの後ろよりに小さな突起が2つあって、ここに尻を押し付けて乗るとリアに加重がかかって高速コーナリングも楽しめる。なかなか良い塩梅。ひとつのバイクでいろんな乗り方ができる。現代的に進化したニュータイプのバイクですね。これは面白いわあ。
南行さんリクエストのエクストリーム走行はありません。あしからず。

こんな格好をしてるけど、Dukeはロードバイクと考えたほうが良さそうです。グラベルやダートだとアンダーカウルに石なんかが当たって一発でいっちゃいそう。
RC8よりもさらにアドレナリン度高し。こいつは間違いなく「街乗り最強バイク」のひとつだと思う。峠も面白そうだけど、峠に行くまでに疲れちゃいそうです。
やっぱりこいつで長距離は無理そうだなあ。2台体制で、近距離用メインとしてこれに乗ったら最高に楽しそうだけど、お値段良いねー。
ということで私のKTM初体験、興奮のうちに終了しました。とっても面白くて良いバイクですね。「まったり感」皆無なのが潔いけど、おじさんにはちょっとキツイかなあ?それから値段とサービス網が気になるところ。まあ当たり前と行ったらあたりまえのことなんですが。外車だからね。
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