「たぬきちのリストラなう」献本いただいた、なう
大手出版の新潮社から書籍小包あり。なんでしょうね。
開封してみると、単行本だった。「リストラなう」、おおー、そうか!
この本はブログの書籍化です。とても有名なブログなので皆さんもご存知と思います。「たぬきち」さんこと出版社の営業社員の人が書く、ごくふつうのブログだったんですが、ある日突然に芸風が変わりまして、出版社の内情暴露ブログになっちゃったものだから大反響を読んだんですね。
私もコメントしたりして、けっこう楽しんで読んでました。
出版は長いこと不況業種なんですが、最近になってますます経営が厳しいようです。根本的な原因は本が売れないことなんですが、それ以上に問題は、会社が多過ぎ、本を作り過ぎ、社員の給料が高過ぎ、という、ちょっと前に製造業が経験した「3つの過剰」なんです。
とくに大手は「給料」が深刻な問題でして、というのも彼らの給料はとっても高いので、損益とんとんにするのが難しい訳。
最大手の平均給与はすごい金額らしいですね。月収が3桁万円くらいは普通らしい。
ということでたぬきちさんは不幸にもリストラに合いまして、ついでに、これまであまり知られてなかった出版社の高給の実態を暴露しちゃったんで、ブログ読者の反発と共感とさまざまな議論を巻き起こした。という顛末。
でもね、私はそういうのに否定的でないんですよ。高給が目的で頑張る人もいるわけですから、そういったものを「けしからん」とするのは人生や社会の選択肢を狭めちゃって、社会全体の活力というか魅力というかそういものを殺いでしまうと思うんです。
で、なぜ献本が私のようないちブロガーに送られてきたかというと、たぬきちさんはとてもエラいひとで、ブログを書籍化するにあたって、ブログに寄せられた反響のコメントも抜粋して掲載したんですね。で、へなへなとした私のコメントも書籍に採用された。そのお礼というわけです。
うーん、たかがコメントとはいえ、自分の書いた文章が本になるのもまんざら悪い気はしません。たぬきちさん、丁寧にありがとうございました。
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コメント
●甲斐猫さん
テレビも新聞も出版も、カラダを張ってるタレントや著者よりも、社員の方がエラいってのが日本のマスコミですね。甲斐猫さんところはそんなことないでしょうけど。
もっといえば、一番エラいのがD通やH堂だってのが諸悪の根源であるように思いますよ。
まあ、産業なんだからしかたないんですけど。
現場から遠ざかった人ほど権力を持ち、かつ小数の人間に権力が集中するというのはまずいですよね。
電子出版が日本に定着するかどうかはよくわかりませんけど、まずまっさきに倒産するのは駅前のパパママ書店であることは間違いないです。
どうも最近の日本は弱いものいじめが過ぎるように思います。
投稿: ケビン | 2010年8月 8日 (日) 10時35分
●sobaさん
ここ最近の不景気はますますもって弱いものいじめですよ。
首相と財務省と大マスコミがこぞって、財政危機をあおるものだから、一般庶民まで、国の財政が立ち直るのなら消費税を上げてもいい、なんて洗脳されちゃって。
もう、政府とマスコミのやりたい放題ですね。
昨年暮れの補正予算7.2兆円の効果もそろそろ途切れるでしょうし、零細企業や地方は切り捨てられるだけでなくて、乏しい収入からさらに税金を搾り取られる。
一般の家計が、毎月1万円以上も増税されれば、外食産業なんて完全にアウトだと思います。零細個人経営の路麺は生き残り難しいです。
sobaさんのおっしゃるような目線がね。必要なんですよ。
この国には。
投稿: ケビン | 2010年8月 8日 (日) 10時20分
この手の話になると語りたくなります
だから、こういう話を西口でしないとだめなんじゃないのかと思いますよ
「ロメン、ああああ、俺には関係ないな」
という人は結構します
それでも、こんなに安いのにうまいロメンがあることが
驚きで、それを求めて何十年もロメンを食べてきた
わけですからね
あるいみ体制に対する反抗です
でもそれ以上に、ロメン経営者たちは大変です
地獄だと思います
編プロの社員並みかそれ以下です
自分はそういうスタンスで、ロメンと付き合ってます
自分のサイトも、大手出版やテレビ局がこぞって閲覧にきたので
閉鎖したわけです
そもそも、
投稿: soba | 2010年8月 8日 (日) 09時34分
同じ出版人として僕の職場でも、人気のブログでしたよ。
うちの連中の感想は「そんなに退職金貰えるんだ。いいなあ…大手は」というものでしたね。
ケビンさんが解説してくれたように、上位10〜15者くらいの給与ってすごくいいのよ。だけど、それ以下はけっこう悲惨なんです。それ以上に悲惨なのは、版元と呼ばれる出版社から、仕事を受ける編集プロダクションです。中には大手とべったりで、下手な版元よりも稼いでるプロダクションもあるけど、それは社長さんレベルの話、プロダクションの社長さんが仕事を振り分けるライター、イラストレーターらへの報酬は悲惨なものがあります。
まあ、どこの世界でも一緒ですけど、稼ぎ過ぎと思われる人の指向性を取っ払うと、一見「平等な社会」みたく勘違いされがちですけど、そういう指向性の無くなった社会は崩壊するでしょうね。
僕はそういう指向性は持たないけど、あまり妬み嫉みはないかなあ…。やればやるほど給料が上がることへのゲーム性というか、そういうのもかつては喜んでやっていたわけだし…。
今はどうやって、霞を食って生きていけるか、錬金術師になれないか、
投稿: 甲斐猫 | 2010年8月 8日 (日) 08時48分
●Yuichiさん
「路麺なう!」ですか、これはいいタイトルですね。
私がブログを本にするとしたら、すごく重々しいものになったりしてね(笑
窓際サラリーマンが会社のうさを忘れる為に、仕事をさぼっては路麺に繰り出して、ああだこうだと能書きを垂れ、会社のパソコンでブログを書いてるのを上司に見咎められ、減給のペナルティを課せられ、ますます貧困になり、ついに大好きな路麺すら食えなくなって、毎日、日清のカップ麺を食べながら、美人女将の顔を思い出しては涙にふける。。。。
なんてのどうでしょうか。
これじゃ全然、ノンフィクションでないですね。
いやいや、これこそが私の偽らざる真実の姿。。。
(なんてね)
投稿: ケビン | 2010年8月 8日 (日) 05時41分
●TOYZさん
私も何度か転職しましたけど、会社との相性ってありますよね。給料だけじゃなくて、社風というか文化というか。
私はどちらかといえば、始終笑いの絶えない職場が理想でして、しかめっつらしてるのが真面目=仕事を頑張ってる、ようにアピールするような雰囲気の会社は大嫌いです。
リラックスすれば100%近い能力が発揮されるのに、上と下からはさみ付けて緊張を強いるような職場は、たいてい生産性が低いというか、簡単にいうと儲からない、もしくは儲けが無駄なところに流れて社員がちっとも潤わない会社であることが多いような気がしてます。
雰囲気って、意外と実態をよく現してると思います。
投稿: ケビン | 2010年8月 8日 (日) 05時37分
ケビンさんの『路麺なう!』、製本化のご予定は?(^^)
投稿: Yuichi | 2010年8月 7日 (土) 21時28分
自分の書いたコメントが本になるって、凄いですね。
ケビンさんのコメント、ちらっと読んでみましたが、
働いたらその実績とスキルに比例する給料をもらう、
その報酬が高ければ高いほど、人は働く気力を高めて
いくのだと思います。
本当にそう思いますよ。
僕が7年前まで勤めてた会社は、そんなに嫌な会社では
なかったけど、本当に忙しくて、色々とやった割には
給料は安くて、おまけに体も壊してロクなことは
なかったです。
今の会社は畑違いで未だに苦労はしてますが、そこそこ
人間らしい生活が出来ているので、それなりに満足はしてます。
投稿: TOYZ | 2010年8月 7日 (土) 18時53分
お互い、苦しいのお
投稿: ケビン | 2010年8月 7日 (土) 15時48分
かなあ~
(笑)
でもこれ以上はやばあかもまじモードになるやんかあじゃ
おいらはげたの鼻緒くらいに
投稿: soba | 2010年8月 7日 (土) 15時42分
●sobaさん
そばさんは、今ぐらいの不遇をかこってる方が人生のスパイスでいいんじゃないっすか?
あんまり順風満帆すぎるのもね、つまんないですよ。
私も不遇で不遇で、
早く家に帰って傘張り内職しなくっちゃ(笑
投稿: ケビン | 2010年8月 7日 (土) 15時03分
すばらしいですね
わたしが20年前にいた会社もやな会社でしたy
外資のね
倒産しちまえっておもってたけど
いまだに大もうけしてるみたいで
自分が情けなかああああ~
それで西口いってうさばらししちゃうのよね
(笑)
投稿: soba | 2010年8月 7日 (土) 13時41分