ZRX1200R 55,000km走行しました。2年半乗ってます。
リアブレーキパッドは4月に交換しました。今回はフロントを交換しようと思います。これまで毎回バイク屋さんにお願いしていたのですが、思い立って自分でやってみることに。だけど、フロントはちょっと不安なんですよね。リアよりはるかに重要な箇所だからなあ、と思案することしばし。。
数週間思案
ところで、ブログ仲間のスクラフィーさんのサイトは、実践的でDIY精神にあふれてすごく面白いんですよ。不動車だったZZR1100を自分でコツコツ整備して車検までとってしまった凄腕の人です。好奇心と工夫そして機械への愛情にあふれたスさんのブログ記事を何度も読んで、ああ、私もこういうノリでバイクに接したいものだと常々感じておりました。
ちなみにスさんは「外観をカッコ良くカスタムする」とか「やみくもに高性能な部品に交換する」とか、そういうことにあんまり興味ない人で(笑)、そのあたりも私とよく似た感覚の持ち主なのです。
そんな思いをスクラフィーさんにコメントでぶつけたところ、相通ずるものがあったのでしょうか。ある日のことスさんから「日曜日、パッドだけ持って遊びに来ないポ?」とのメッセージあり。やたー。経験豊富なスさんが一緒なら安心。

近所のライコランドで、デイトナ金パッドというやつを20%引きでゲット。リアには同じくデイトナの赤パッドというやつを使ってまして、こいつがなかなかタッチが良かったのでフロントにも同じやつを使おうかなと物色してたら、ちょい高級な金パッドが偶然安売りしてたんで、おもわずこちらにしました。「効きが良い」とのことです。楽しみね。
このパッドを持ってヘラヘラとやってきたのは某所ス宅。
スさんは既に作業用ツナギに着替えてました。チャチャと道具を揃える手際の良さに、ワタクシ素直にココロひかれるものがありました。段取り良い人にヘタなひとはいないのだ。

まずは片側をスさんにお手本として交換してもらう。
おおー、すげー、目にも止まらぬ早業でスチャダラと交換してゆく。なんだこの速さは。

ちなみに、今回スさんから伝授されたやり方は、キャリパー外さずにパッドだけを交換するもの。キャリパーをはずして掃除するのはワタシにはまだちょっと難しいので、まずは簡単なやりかたをおそわることにしたわけです。

全行程を写真に収めなかったのですが、手順としてはこんな感じです。
1)カバーをはずし、ピンを抜き取る。
2)古いパッドを、ピストンを押し戻すように動かしながら抜き取る。
このとき「片側だけ」抜き取るのがポイント。
3)ピストンの周りに付着したカスをパーツクリーナーを使ってきれいに落とす。
カスがキャリパー内に入り混まないようにするためです。
こびりついてたら歯ブラシなどで掃除すればいいみたい。
4)抜き取ったパッドを縦に持ち替えて、テコのようにしてピストンを押し戻す。
グニーと力を入れ続けると戻ります。ZRXは片側3個あるので順繰り均等に戻す。
5)新しいパッドを組み付ける
6)反対側を同じ要領で交換する。
7)ピンを磨いてとりつける。
8)カバーを取り付ける
以上で片側のキャリパー終了。

同じことを反対側のキャリパーでやってみます。ス師匠のおかげでうまくできました。
パッドを片側ずつ交換するのは、やってみればすぐわかるのですがとても合理的。両側はずしちゃうと、ピストンを押すと対抗側に油圧が伝わって、いつまでたってもシーソーのようにこっちを押せばこっちが出る、みたいになっちゃうんですよ。

カバーを磨いてとりつけておしまい。ちなみに使用した工具は、ラジオペンチとカバー固定ボルト用の六角レンチ、この2つだけでした。名人ともなると、より少ない労力で効率よく作業するから工具も最小限ですむわけね。
作業の後はピストンが押し戻されるからそのままではブレーキが効きません。ブレーキレバーを何度かゆっくり握ればピストンとパッドが密着します。走り出す前にお忘れなく。
ちょっと休憩
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ところでこの日は、もう一点。ス師匠におしえてもらいたいことがあったのだ。ブレーキとおなじく右手の友、スロットルです。
「どうもこのごろスロットルが重いような気がするのよね。新車のときにくらべて」
と言いい終わるが早いか、師匠が取り出したのがこの治具、これはなにかというと。

まずはスロットルグリップを分解して

こうやってワイヤーの端に装着して

ワイヤーオイルをスプレーするのであった。知らなかった〜

以上で作業終了、ということでさっそく試運転。
ブレーキの効き、純正より良いです。タッチは同じ様な感じですね。純正のタッチを生かして効きをちょっと良くした感じ。低速域では純正とそんなに変わらない。
高速域、かなりいい感じで効きます。純正より体感三割増みたいな感触。怖いくらい効くというものではないです。これイイね、それほど高くないからおすすめだと思う。
それより驚いたのはスロットル。しばらく走っているうちにオイルがワイヤーに馴染んできたのか、軽くスイスイと回るようになりました。(ちなみに家に帰って一晩おいたら、毛細管現象でワイヤー全体に行き渡ったのか、さらにスムーズになった)
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いやー、よかった。自分でやってものすごく満足。工賃が節約できたのもうれしいけど、それ以上にメンテナンスって楽しいよね。とくにこうやって仲間といっしょにやるのってものすごく楽しいです。バイクって、走るのもたのしいけど、整備してもまた楽しい。ひとつぶで何度でも味わえる良いやつだなあ。。
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