門仲そば
門前仲町
老舗ちかてつそばが2012年に閉店し、跡地には路麺できず。寂しく残念なきもちで路麺ダーの皆さん打ちひしがれていたはず。そんな門前仲町にあらわれた救世主ともいえましょう。屋号も「門仲そば」というんだから、門前の路麺文化を一身に背負うような、そんな気概が感じられるじゃないか。
わたしの敬愛するあひる仮面さんの情報によると、筋のピッシリとおった、路麺ダーの期待に違わないご店主ということ。はやる心を押さえながら訪問した。
門前仲町の駅から一本裏に入った通り、貴金属ショップに併設されている。ご店主はそもそも貴金属買取店のオーナーさんで、「(立ち食いそばの)お店作ったのはいいんだけど、働いてくれるひとがみつからないんで自分でやってるんです」とのこと。おおなるほど、ということはここは持家なのか?であれば「良い路麺の条件、その1」クリアだ!
■蕎麦、茹でめん、茶色っぽくて少し太め、やや柔らかめでいい感じ。ジワッと味わいある。こういうの好み。
■つゆ、ダシよし。コクと酸味のある路麺ならではの力強いダシ。カエシ、ややしょっぱめでちょい甘め。絶妙のバランス。茹でめんと相性よし。
■かき揚げ、揚げ置き。コロモうすくカリと揚がったよい具合。ちょい焦げかな。
これはうまい!私の中にある「これぞ東京の立ち食いそば、名店の味」。たちまちファンになってしまった。

しかしなぜ、つい最近開業したばかりのご主人にこの味が出せるのか?ちょっとうかがってみた。
まずこのドンブリ。これをひと目見てわかる人は相当の路麺ダーだ。ご主人、良いドンブリ使ってますね。とふってみると。「川一のドンブリですよ。これなかなか割れないらしいんで」。おお!ということでいきなりネタバレしてしまった。
「仕事で御徒町に出向くことが多いんですが、その帰り道にいつも川一に寄ってそば食ってたんですよ。昔から川一の味が大好きなんです。それで、自分で店をやることになったんで迷わず川一に行って『おせーて♪』ってお願いしたら、快く受けてくれて、何から何まで教えてくれました。」
下町の人情とともに、川一さんの度量の大きさを感じさせるエピソードだ。
「つゆつくるってんで、そしたらダシ引くところから始めるっていうんですよ、(本格さに驚いて)えーってなりましたね。」
無化調の味と心をしっかり伝授されたとのこと。うれしいな。こうやって路麺の灯が、しかもとびきり優良な遺伝子がひとつリレーされた。
最近は茹でめんでおいしい店が少なくなっちゃって寂しかったんですよ。
「そうなんですよ、立ち食い蕎麦は茹でめんに限ると思ってます。」いろいろなバランスを考えると、立ち食いそばとしては茹でめんが最適だという信念、えらいです。うれしい、ありがたい。
「最近じゃね、新規開店っていうと、製麺業者は茹でめんすすめないんですよ。なんで生めんにしないんですか?って言われちゃう。なに言ってんだばかやろうって(笑」。おお、このひとすごいわ。路麺原理主義者ここにひとり発見、的なうれしさ。
ちなみに見た目は、インパルスの堤下をちょいやんちゃ系にしたみたいな、いい感じのお兄ちゃん。

わりとしっかりとポリシーを語っている。しゃべる口調とはちがって論理的だ。

懐かしいレコードジャケット。昔バンドやってたというわけではないらしい。そっち方面の話題では盛り上がりありませんでした。ちょっと期待したんだけど。



裏通りだが、わかりやすい場所にある。

評価は3点 ☆☆☆
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