吊り橋の恋
糸井重里だったかと思いますが「震災のときの体験談を聞くのが好きだ」というのがありました。
たしかにそのとおりで、あのときほど衝撃的な体験はなかったわけで、大筋は似通っていたとしても、どんな人にでも自分だけの逸話があるものです。普段は無口でこれといって話題のないかたでも震災の体験談となると堰を切ったように饒舌になる。まさに百人百様のエピソードを聞くことができる。
初対面のひとに天気の話をして家族のことを聞いて、その次は震災の話に進むと人間関係も円滑になると思う。
揺れる吊り橋の上で出会った男女は恋に陥る可能性が高いそうです。恐怖体験を共有することで日常なら得られない強い共感が生まれる、ということのたとえ話ですが、まさに3.11はあのとき東日本に住んでいた人にのみ強く共有できる体験だった。
| 固定リンク
「ワンダー空間」カテゴリの記事
この記事へのコメントは終了しました。
コメント