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2016年2月11日 (木)

京急子安 豊月(非路麺)

豊月(非路麺)

京急子安

立ち食いそばの面白さのひとつ、というよりもむしろそっちのほうがメインかもしれないと思えるのが、お店の建物とロケーションが発する雰囲気だ。なんでこんな狭い場所にあるの?と思わず目をうたがうような土地にへばりついた小さなお店のたたずむ路地。年季のはいった暖簾と引き戸、煤けた看板。強烈な存在感を発し、昭和の残り香をその一角にだけ閉じ込めたタイムマシーン。しかもうれしいことに、そこが立派に現役で、なおかつうまいものを安く提供してくれる、現在進行形の壊れたタイムマシーン感覚。これこそ立ち食いそばの醍醐味だ。


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豊月はその中でも図抜けたビジュアルで見るものを引きつけてはなさない。自他共に立ち食いそば好きで知られる音楽家・石田ショーキチさん命名するとこの「ジャケ食い店」である。その昔、音源がLPレコードだったころ、30cm角のジャケットは中身の音を視覚に訴える顔だった。レコード屋で棚あさりし自らの音楽とアート感覚に強く共振するジャケットに遭遇するや、痺れたように惹き入られ音を聴かずに買ったもの、これぞ人呼んで「ジャケ買い」。それと同等の衝動がこの店にもあったのだ。

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JR京浜東北線と京浜急行線に挟まれた細長い島のような一角の土地に建つ。西陽のさしこむ店内は時計の針がとまったような静寂な空間だが電車が通るたびにガタガタと響く。常連のお客さんもまた昭和にタイムスリップしたようなかたばかりの異次元空間だ。

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ひとつ断っておく必要あり。豊月は立ち食いそば屋ではなく、廉価な蕎麦屋である。本来ならここには掲載する対象ではないのだがあえて今回は記しとめたい。たぬきそば 630円。京急子安駅前。

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630円

休不明

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