カテゴリー「おやじの試乗シリーズ」の記事

高価な外車にヒヤヒヤしながら試乗してます。

2010年10月31日 (日)

カワサキ車 大と中 ZZR1400 & ER-4n その2

だいぶ遅れてしまいましたが、その2です。

路麺仲間のHIRO'Sさんが親切にも新車のZZR-1400を試乗させてくださるというので、うれしさのあまり厚かましくもお邪魔しました。私は普段、他人様のバイクには決して乗らないことにしてるんですが、ついフラフラと理性を失ってしまったんですね。それくらいZZR-1400には魔力があります。

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走行5000km、2010モデル限定スペシャルカラー、バリバリの新車ですよ。まぶしいっす。

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まずは跨がってライディングポジションをチェック。

ハンドルが交換されてほんの少し上オフセットしてるので、前傾がややゆるい。このちょっとした差がものすごく大きい。実際に走ってみたところでは、ハンドルとシートの距離が近いこともあって見た目ほどキツくなく、ZRXから乗り換えてもさほど違和感がありませんでした。

このハンドルバー良いです。定番のアップのバーハン変更は乗り易いですが、スタイルが崩れるのと操作性が大きく変わってしまうのが悩みどころなんだよね。こいつは一見したところわからないさりげなさがあって、実質は乗り易い。うまいバランスだと思います。

ステップはノーマル。足付き性良好。ZRXよりも足付きよかった。シート表皮を滑らない材質のものにに張り替えてあるので腰がぴったりと決まる。地味だけどこのカスタムすごく良い。実際に走ってみて効果高いと実感。さすがにHIROSさんバイク暦長いだけあって、効果的なカスタムのツボをよく押さえてらっしゃる。

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それではエンジンをかけて恐る恐る発進。でかいバイクだから緊張するね。

ところが!ZZR1400は重心が低いので低速での取り回し性が良いのだ。とくに練習もせずに、駐車場でやや大きめの8の字が簡単にできた。肩と腕の力を抜いてバイクまかせにスイーッと走らせると、きれいにバランスしてクイクイと左右に転回できる。乗り出してすぐ8の字ができるバイクってなかなかない。しかもセパハンなのにね。

とにかくこの「バランスの良さ」はZZR-1400の最大の美点だと感じた。低重心なことと左右・前後の質量バランスが見事にハイレベルで釣り合っているので、バイクの重心にカラダを乗せて無駄な力を抜くことさえ意識すれば、あの巨体をまったく意識せずにスイスイと走らすことができる。

直進性も抜群。低速でフラつかず、中高速で鬼のように直進する。両手を離しても真っすぐにスーッと直進するではないか。カワサキらしからぬ優等生。

ホンダCB1300もバランスの良いバイクだけど、ZZR1400はそれをさらに上回るレベル。

私はフルカウルのバイク経験乏しいので初めはビクビクしてたのだが、まったくの杞憂だった。いやー、驚いたなあ。

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ということでさっそく走りましょう。今回は一般道路のバイパス部分で中高速での直進性が主体のインプレです。

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まず第一にエンジンが静かでスムーズ。低回転から高回転までよどみなく廻る。トルクの落ちる回転域を感じさせないまま一気に回転が上昇する。ZRXは「ゴリゴリ」と回るノスタルジックなエンジンだが、ZZR1400はまさに「シュルシュル」と回る新世代エンジンだ。ヘッドまわりのメカノイズが少なくて静かなのも特徴。この感触はBMWの横置き四気筒にも似ている。

ラム効果200馬力の加速は凄まじいです。これは文句無し。カワサキらしくて良いです。

意外だったのはインジェクションの出来が素晴らしいこと。

各社ともに最近のインジェクションは改良されて、スロットルのワイドオープンに追いつかないようなことはないですが、「味」といいますか、微妙なところでインジェクションの癖を感じるのが不満でした。

BMWもホンダも、フル加速は問題ないのだが、低速でのスナッチ感というか、燃料噴射のON/OFFのカチカチいう感じや、細かいスロットル操作に不自然さがあってどうも好きになれなかった。

ところがZZR1400ではどういうことか(笑)、インジェクションの癖がまったく感じられない。激しめな加減速を何度も繰り返してみるが、こいつは乗り馴れたZRXのキャブレターのように自然で素直にスロットルに反応する。これには感動した。「ああ、カワサキはついにインジェクションを極めたな。」

キャブレター信者のアナログバイク乗りなワタクシですが、ついに納得するインジェクションに巡りあえた気がします。しかもそれが「カワサキ」だったのがショックというか(笑)、うれしい誤算というか、なんとも爽快で痛快な気分。

Z1100GPから始まったカワサキDFIの集大成だな。

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ブレーキが良い。

ニッシンのラジアルマウントキャリパーと、同じくラジアルマウントマスター。なんとも良い部品を使ってます。制動力もさることながら、タッチが良い。どこまでも安心して握り込める感じとでもいいましょうか。ロックさせない安心感がある。

ZRXのブレーキは、制動力は悪くないけども、タッチがグニャとして、ストロークが短くすぐにロックしそうな気分になる「カックンブレーキ」。まあ、たいていの古いバイクはみんなそうですけどね。

ZZR1400をブレンボのモノブロックやラジアルマスターと比較すると、さすがにタッチのダイレクトな微妙感では見劣りしますが、それでも十分以上に良いです。なんというか「うらやましいぞ」です。

フロントサスの剛性感

倒立サスはカッチリしてて良いですねえ。挙動がスムーズで唐突なところがない。ブレーキかけて沈んだままでグーッと安定してステアリング操作できますね。これは驚きですね。自分が上手くなったような気がする。なんというか「ずるいぞ」です。

リアサスの動き

まだ新しいためちょっと渋い感じでしたが、コツコツくることもなく。フロントと同期してグーット沈み込むところが良いです。ブレーキをかけると車体前後が沈んで低くなって安定する感じが気持ちいいです。ボヨンとリバウンドする感触がないので「あれっ」ですね。古いバイクならここでボヨンがあるところなんだけどね。

フロントが良くできているので、ややリアが貧弱に思えるのは、まあ「贅沢な悩み」でしょう。

フルカウルは良いですねえ。高速巡航が楽ちん。ネイキッドに慣れた身には信じられないです。

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試乗を終えて。

いやー素晴らしいバイクでした。約150万円の高級品ですからあたりまえといわれればそれまでだけどね。しかし、よく考えてみれば我がZRXも100万円するわけです。でも、ZRXをフルカスタムしたところで、50万円かけてもZZR1400ほどの完成度に到達するのは難しいでしょうね。

そう思うと、ZZR1400はとんでもない「バーゲン価格」に思えてなりません。もしくはZRXが「ボッタリ価格」なんでしょうかねえ。こんなことを書くとお叱りの声があるかもしれませんが、なんとなくそんな気がしました。

なんとも大感動の試乗で大満足でした。得るものも多かったです。でももう他人様のバイクに乗るのはやめたいと思います。壊したりしたらやだからね。

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新車を快く試乗させてくださったHIRO'Sさんに感謝。ありがとうございました。



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2010年9月29日 (水)

カワサキ車 大と中 ZZR1400 & ER-4n その1

久しぶりにバイクを試乗しました。

近所の行きつけのバイク屋に ER-4n の試乗車があるとききつけまして、息子と二人で試乗してきました。400ccだから中免でも乗れるからね。

おお、これはなかなかカッコ良い。ワインレッドが深みのある塗装で高級感あります。縦長のヘッドライトが印象的。好き嫌いがあると思うけど、私は気に入りました。縦長の上がロービーム、下がハイビーム。やや下方に位置してるので、もともと腰高感のあるER-4nを視覚的に低くみせてます。なかなか秀逸なデザイン。

欧州向け輸出車の ER-6を、車体はそのままでエンジンの内径x行程をスケールダウンしたものらしい。

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コンパクトにまとまったデジタルタコメータとアナログスピードメータ、良い感じ。息子のビッグボーイはスピードメータしかないので、「やばい、タコメータあると気になって運転できるかなあ」なんて可愛い心配してますね。

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このバイクは全体が個性のカタマリみたいなデザインですが、とくに目をひくのが、この片持ちサス。こういうふうに車体の外に追い出すことで、限りなく横置きに近くして、リンク無しでもモノサスにできたんだな。

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エンジンは400ccDOHC2気筒。とても横幅が短い。息子は単気筒とばかり思っていたそうだ。たしかにそれくらい小さいエンジン。大昔の400とはえらい違いだ。

トラス式ダイヤモンドフレームとでもいうんでしょうか。そのおかげでエンジンの位置が低めにマウントされ低重心で取り扱いやすい。

エキパイがグネグネしている。低速トルクをかせぐために、ある程度の長さが必要なんでしょう。

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サイレンサーが車体中央真下にあって、低重心化に貢献してる。ビューエルのような配置。これのおかげですっきりと後輪が見えて美しいです。

停止時には右足に少しだけ廃熱を感じましたが、たいしたことないです。

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ということでさっそく試乗。

まずまたがってみると、173cmの私だと両足かかとまでべたっとつきます。ハンドルの位置はやや高め。ZRXよりも拳ひとつ分上にある感じ。それほど後退はしてません。ステップはやや前より。

ライディングポジションは、どちらかといえばオフ車に近い感じです。アルプスローダーを小さくしたような感じですね。

小柄な人にはちょっと足付き悪いかも。Ninja250Rのほうがはるかに足付きよかったです。

特筆すべきはシートが素晴らしいこと。前端が細くて、お尻の乗る部分がサドル型におにぎり形をしているので、足付きがよく、かつ尻の座りがよい。座面の素材はややザラザラ感があるので滑らずちょうどよい。このシートすごくいいです。きっと長距離ツーリングに威力発揮すると思います。

欧州ではER-6nが女性に人気らしいですが、欧州女性の巨大な(笑)お尻を支えるにはこれくらいの幅広さが必須なんだと思います。

シートって、ついつい後回しになっちゃうパーツですが、ハンドルとならんでものすごく大事な部分ですよね。なんたって最もライダーに密着しているんだから。なので、これはものすごく高評価。

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シフトレバーは、カワサキらしからぬストローク小さめでカチカチと節度をもったもの。これはいいわあ。カワサキやればできるじゃん。

ブレーキクラッチレバーはZRXに比べればかなり軽いです。

さて、発信してみると、おっ、これはスルスルと走る。ぜんぜん排気音が聞こえない。まるで電動バイクのようだ。スイーッと加速していく。2気筒とは思えぬスムーズさ。低重心なので直進安定性良いです。らくちんな感じ。

6000回転くらいまではトルク感乏しく、手応えが弱いですね。これはきっとインジェクションとイグナイタ、それから吸気バルブあたり(by スクラフィさん)を思い切って抑制しているにちがいない。いくらなんでも400なんだからもうちょっとパンチが欲しいところ。知らない人が乗ったら250とまちがえてしまうかも。

どうしたものかと思っていたところ、道路が空いたので思い切りスロットルをあけてみて驚いた。

なんと!このエンジン、2気筒なのにものすごくマワルのだ。10000回転まで普通に使える。パワーバンドは8000〜9500くらいでしょうか。このあたりだけを使って走るとものすごく元気よくて気持ちよい。怒濤の加速が始まる。

2スト250ccあたりを乗ってた人には懐かしのセッティングだ。これはこれなりに面白い。2ストと違うのはドッカーンと炸裂するのではなく、グワーっともりあがること。なのでピーキーで扱いにくいということはまったくありません。いつのまにか高回転で回ってるのを確認してビックリするという感じ。

排気音が小さい。高回転まで回してもものすごく静か。しかも振動が少ないので疲れないです。

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近所のミニ峠道へ。ワインディングでは、ちょっと腰高の印象は否めませんが、フロントサスが素直なのとリアサスの追随が良いので気持ちよくリーンウィズで曲がれる。十分に減速して進入すれば破綻すること無く自転車乗り風に気軽に走れる自然な足回り。

ややオーバースピードで攻めたいときは、コーナー進入直前で早めに「エイヤ」っといっきに傾けた方が気持ちよく曲がるのはカワサキならではの伝統の味付けですね。なかなか楽しいです。

ちょっと立ちが強いというか、ややリアステア気味に、気分はカウンター!の心意気で曲がるのが似合ってると思います。そういう意味でもオフ車に近いものがあると思う。

ブレーキは可もなく不可もなく必要十分といったところ。

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低速トルクが薄いのはスケールダウンの400版だからしかたないですね。そういうものと割り切って乗れば、軽くて低重心で取り回しが楽なので、街中やツーリングなど場所を選ばす気軽に乗れる良いバイクだと思います。

高回転を生かしてキビキビ走ることで、もう一つの顔を引き出せる。そんな2面性のあるバイクだと思いました。

そうですね、ものすごく強いて言えばBMWのF800シリーズに似たものを感じます。

だいぶ長くなってしまったので、ZZR1400試乗記は次回に繰り越します。


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2010年3月22日 (月)

カワサキ春の試乗会 味の素スタジアム THE K's MEET 2010 TOKYO

三連休最終日、カワサキが春の試乗会をやってるらしい。味の素スタジアム、お、調布飛行場の隣、私のテリトリーですね。これは行かねば。

あっという間に現地到着。バイク用の無料駐車場がある。やっぱりこうでなくてはね。

「バイクで来ないでください」とかいうバイクの展示会ありますね。こういうときって「君達本当に売りたいと思ってるのか?それとも仕事するふりしてるだけなのか?」と問い詰めたい気持ちになるよね。

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おかげで本日は大盛況ですよ。試乗までに1時間半並びました。

以下の12種から2台好きなのを試乗できるそうです。

1400GTR

ZZR-1400

ZRX-12000DAEG

ZX-10R

ER-6n

ZX-6R

エストレア

250TR

Ninja-250R

D-Tracker X

KLX125

D-Tracker125

こうやって見ると、400ccバイクがない。最近はそうなのかな。小さいのか大きいのか両極端なんだな。

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一番人気は'10年モデルのZ1000だそうで、到着した時点で既に試乗予約満杯、3時間くらい待つみたいだ。あー、一番のお目当てだったのに。しかし、私は常日頃、いくら美味くても行列のできる店では食べない主義ですので、今回もその方針でいきます。

Z1000しかたないのでちょっとだけ跨りました。ZRXより少しだけシートが高いけど、ステップ位置、ハンドル高さ幅など、ものすごくしっくりくるポジション。これなら街乗りと峠道を両立できるな。目障りで気になっていたラジエータ横に張り出したサイドカウル(っていうの?)ですが、視線に入らないくらい下にあるので全然気にならない。うん、まあこれが確認できただけでも良いです。

1時間半もあったので、ひまつぶしに行列に並んでいる人を観察してみた。希望する車種の列をながめると、だいたいこんな傾向がみてとれる。

男性・50歳以上: 1400GTR

男性・30~40台:ZRX1200DAEG、ER-6f

男性・20台: ZX-10R、Z1000

女性: KLX125, エストレア、Ninja-250R

あー、これは商品企画時のターゲット分析が正しいってことじゃないでしょうか。よかったねカワサキ担当者殿。

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試乗は2台できるんですね。選んだのは ZX-6RとD-TrackerX。理由は待ち時間が短かったから。

ZX-10R大人気なのに、ZX-6Rぜんぜん不人気。やっぱりね、どうせ食べるなら「上」より「特上」を選んじゃうのが人情だもんね。そのかわりもう一時間待つ必要あるそうです。

そういうこだわりのない私は、おかげさまですぐに食べることができました。まあ、SSなんて排気量だけで勝負するバイクではないからね。80年代の2スト250ccで育った身としては左様に思うわけです。

試乗コースは短いスラロームを2周するだけなんだけど、これでも一応は車体の特性はつかめると思う。大五郎先生から教わったとおりステップワークで小刻みに車体を寝かせる。

ZX-6R、とっても良かった。たいして期待してなかっただけに意外でした。軽量車体。エンジンのレスポンスが気持ちよい。低回転から高回転まで快音でよどみなく回る。

スパンスパン寝るし安定感ありコントローラブル。フロントサスしっかりと沈みブレーキよく効く。タンク、ステップのポジション絶妙。リズミカルに狙ったとおりに動く。

正直なところこんなに良いバイクだとは思わなかった。久しぶりに興奮した。真面目に欲しくなる一台だなあ。

追記:ステアリングダンパー装備が良かったのかもしれない。しかし、リッターではなくあえて600ccのSSってのはイイね。心臓バクバクいわせながら集中してコーナリングを楽しめます。まあ、それが長所でもあり短所でもあり。フフフン♪

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D-TrackerX、広告の写真だと大きく見えるが実物はとても小さくて軽い。これはモタードというほどハードなバイクではないです。KTMのようなパワフルなものを想像してたけど全然ちがった。街乗り軽快マシンとして最高ではないでしょうか。水冷なのでスムーズで静か。コントローラブルだけど、もう少し立ちが強くてもいいんじゃないかと思った。

ほんの短いスラロームコースを2周するだけだったけど、それぞれの個性が十分に感じられました。

カワサキさん、ありがとう!堪能いたしました。



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2010年3月14日 (日)

KTM RC8 と Duke 試乗記

ようやく暖かくなって春本番という感じですね。こういう週末はバイクが楽しいです。本日はKTMの試乗にやってきました。ブログ仲間の甲斐猫さんと同行。

甲斐猫さんはZRX1200R(逆車)乗りで年齢も同じでヒゲが濃いもの同士なので波長が合うんですね。お互いにKTMが気になるよね、ってことで深夜のファミレスで議論が熱く盛り上がったりしなかったりしてたんですよ。

モタード系が気になっている私としてはKTMは避けて通ることのできない関門。クリーンなスタイルがカッコよく非常に気に入っているので、いちど試乗しちゃうとそのまま契約サインコースとなりそうな恐怖があって、なるべく意識して遠ざけておりましたが、暖かくなってきたのでついつい乗りたくなって、甲斐猫さんを誘ったというしだいです。

午前中に野暮用を済ませて12時過ぎにNaps三鷹東八店へ。先着の甲斐猫さんは既にDukeを試乗してみたとのことで「軽いね!」と一言。なるほど。きっと私に先入観を与えたくないという親切心でしょう。優しい人なんだよね。写真までいっぱい撮影してくれてありがとうございます。いつもお手数おかけしてすみません。

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本日は残念なことにお目当ての「990 Super Duke」「990 Super Moto」がどちらも用意されてなかった。うー残念。しかたないので「1190 RC8」、「690 Duke」でお願いする。

まずはRC8。KTM初のSSバイクだそうです。折り紙みたいにカクカクした外観が超カッチョいい。こんなスーパーなマシン、私に乗りこなせるだろうかとちょっと心配。

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試乗コースは東八道路と裏道の人見街道だけなのでコーナリングは交差点で確認するのみ。

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V型2気筒155psのエンジンは低速からトルク厚くて乗りやすい。渋滞路でもなんとかなる。これは意外。ひとたび回すとダイレクトでシャープ、回転の上がりも下がりも速い。ドカティのLツインよりもさらに強いダイレクト&シャープ感。これは面白い! しかし、1200ccもあるのにこんなに軽く回って大丈夫なのか?壊れちゃわないか?と心配になるくらい。

フライホイールが軽量なんですね(甲斐猫さん談)、なのでのんびりと走らせてくれるエンジンではない。始終スロットルを操作している感じ、正直言ってちょっと疲れる。

排気音はあまり官能的とはいえない、ガシャガシャしたメカノイズと相まってウルサイ感じ。V2の鼓動を楽しむといった癒しの要素は皆無。まあスーパースポーツですからね、走ってナンボだもんね。

Vツインエンジンはすごく後ろよりにマウントされてる。バンクの谷が膝のあたりにくるんだけど、発熱がすごくて熱い!冬は良いね。真夏はきついだろうなあ。

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ブレーキの効き・タッチともに抜群に良い。ブレンボのラジアルキャリパーとラジアルマスターがついてる。あー、ブレンボっていいなあ。車体が軽量なので急制動するとジャックナイフやりそうにつんのめるけど、ロックしないんだよね。うーんこれは絶妙。ブレーキもさることながら軽量だからいいんだな。さすがSS。

装備重量で200kg弱だそうです。軽量なのでとりまわしが簡単。足つきもよい。

ライディングポジションはとてもしっくりきます。ステップの位置が私の体形にぴったり。ハンドルの位置も悪くないですね。ただし長時間の運転はキツイと思う。

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肝心のコーナリング、交差点でちょっと曲がっただけなんですが「最高!」、寝かしこみが素直。スパッと倒れるけど倒れすぎる不安感がない。前後ピッチのバランスが良く安定している。車体の立て直しが素直、クリッピングから加速へのつながりが良いです。

エンジン回転の上昇が速いので、ココぞって感じでズバンとトルクをかけられる。インジェクションだけどドン付きも少なく扱いやすい。

エンジンの質量が重心に集中してるからなんだろうか。クルンと旋回する感じが気持ちよい。高速走行してないのでよくわからないが、直進安定性に問題はまったくありません。

とてもコントローラブルで安定したコーナリング。もっとじゃじゃ馬かもと思ってたんですが、ものすごく乗りやすい。これはよくできてるわあ。

難点があるとしたらガシャガシャうるさいってとこですかね。もうちょっと艶っぽさが欲しい。

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お次は Duke。KTMではこれを「ネイキッドバイク」と呼ぶそうです。そうか、オーストリアではそうなのね。

サイレンサーが真下にある印象的な車体。縦2つ目玉のフロントもエヴァンゲリオンみたいでかっこよい。こういうデザイン大好きです。

シート高いので、両足つま先立ち、もしくは片足べた付き&尻ずらし。尻ずらさない場合は片足カカト浮き(写真参照)。しかし軽量車体なのであまり苦になりません。

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690cc水冷単気筒66psのエンジンは「ヒャッホー」て感じの爆発的なパワー。軽量150kgの車体には十分すぎるくらい。なので扱いやすさを狙ってインジェクションを2モード選択できるようになっている。スリッパークラッチ標準装備。

エンジンは低速も粘るので、トコトコいくこともできなくはない。RC8と同じく、ピックアップは素晴らしいけどガシャガシャとうるさいエンジン。落ち着かないですね(笑。まあ、そういうバイクではないからね。

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エキパイ・サイレンサーが車体下にあって低重心なので、車高高くて軽量なバイクにしてはとても安定している。リーンの軸がうんと低いところにある感じ。コーナーへの突っ込みでリーンアウト気味に流して入っても不安感少ない。コレは素晴らしいです。

軽量車体をぶんぶん振り回して走ると楽しいです。ステップの上に立ち乗り気味にして走るとリアが流れて面白いっす。

シートの後ろよりに小さな突起が2つあって、ここに尻を押し付けて乗るとリアに加重がかかって高速コーナリングも楽しめる。なかなか良い塩梅。ひとつのバイクでいろんな乗り方ができる。現代的に進化したニュータイプのバイクですね。これは面白いわあ。

南行さんリクエストのエクストリーム走行はありません。あしからず。

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こんな格好をしてるけど、Dukeはロードバイクと考えたほうが良さそうです。グラベルやダートだとアンダーカウルに石なんかが当たって一発でいっちゃいそう。

RC8よりもさらにアドレナリン度高し。こいつは間違いなく「街乗り最強バイク」のひとつだと思う。峠も面白そうだけど、峠に行くまでに疲れちゃいそうです。

やっぱりこいつで長距離は無理そうだなあ。2台体制で、近距離用メインとしてこれに乗ったら最高に楽しそうだけど、お値段良いねー。

ということで私のKTM初体験、興奮のうちに終了しました。とっても面白くて良いバイクですね。「まったり感」皆無なのが潔いけど、おじさんにはちょっとキツイかなあ?それから値段とサービス網が気になるところ。まあ当たり前と行ったらあたりまえのことなんですが。外車だからね。

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2010年3月12日 (金)

ホンダ VFR1200F 実車にまたがる ライポジのみインプレ

前回のCB1100ライポジのみインプレが好評でしたので、二匹目の泥鰌を狙います。今回はVFR1200F。

いつものとおり昼休みにホンダ本社ショールーム・ウェルカムプラザの前を通りかかると、VFR1200Fが展示されてる。赤が一台。おお、実車にまたがれるようだ。

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けっこう背が高く感じるのはタンクが凸ってるからだろう。オムスビのような感じですね。

フロントサスは倒立だったんですね。

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この角度から覗き込んでもエンジンが見えない。空気をうまく整流するためなんでしょう。しかし、もうちょっとエンジンをアピールしてもいいんではないかなあと思うんですが。

かなりヘンテコなサイレンサー。電気髭剃りみたいだ。まあ悪くないです。

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片持ちサスとデフ、頑丈そう。信頼できそうな感じ。

追記:四輪じゃないんだから「デフ」じゃないですね。ファイナルギア。

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さて本題のライディングポジション。またがってみよう。

足つきものすごく良い。私(173cm)は両足カカトまでベッタリつく。

印象的なタンクを股間に抱え込む。ほどよくお腹にあたって前傾姿勢の維持が楽です。コーナリング時には腿のひっかかりにちょうどよい具合。このタンクなかなかいいです。実際に走ってみないとよくわからないけどね。

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さて、ハンドルに手を添えてみると、おっ、想像していたより前傾がきつくないです。これはいいかも。

シートとハンドルの距離が短いので、きつくないポジションがとれる。かつシート位置が低いので、ハンドルグリップの相対的な位置が見た目よりもずっと上にくるんだ。タンクが凸ってるのは実際のハンドル位置よりも低く見えるような錯覚効果をねらってるんだな。そのほうがSSっぽくてカッコいいもんね。ホンダのデザインって進んでるなあ。

ハンドルの垂れ角が絶妙。これは良いですよ。ハンドルのクリップ取り付け位置がそれほど低くないけれど、大きく下に垂れてるのでスポーティな走りをしたければぐっと前傾できるだけのふところの余裕がある。これはなかなか自由度の高いポジション。気に入った。

BMWのK1300シリーズのポジションに似ている。BMWよりもさらにハンドルが近い感じで楽チン度高い。

首をグイと起こす必要があまりない。ちょっと伏せると若干上目使いになるくらい。信号待ちでもハンドルに手を添えて苦にならないギリギリの低さという塩梅。肩腰に不安があるオヤジ世代にはうれしいです。

肩の力を抜いて走れる人ならネイキッドから乗り換えてもほとんど違和感ないはず。街乗りもこなせる中距離高速ツアラーとしてはこれくらいの弱前傾が最適だろうと思う。

市街地と高速と山道を駆け抜けて「300キロ先の高原のホテルでランチ」でしたっけ。これならできそうだなあ。

CBR1000RRが置いてあったので比べてみよう。

シート高:VFR1200Fのほうが低くて足つき良い。膝に余裕がある。

ステップ位置:VFR1200Fのほうがやや前より、高さは同じくらい。

ハンドル高さ:VFR1200Fのほうが4~5cmくらい高い。ハンドルの垂れ角はVFR1200Fが若干きついような気がするけど気のせいかな?

やっぱり私にはSSのライポジはきついわあ。

そこでもうひとつ、CB1300SBがおいてあったので比較すると、

シート高:なんとVFR1200Fのほうが低くて幅が狭いので足つき良い。

ステップ位置:VFR1200Fのほうがやや後ろよりでほんの少し高め。

ハンドル高さ:なんと、CBR1000RRよりもCB1300SBのグリップ位置のほうがVFR1200Fに近い感触。CB1300SBのグリップを2~3センチくらい低くして、垂れをきつくした感じ。

VFR1200Fって、こんなスゲーカタチをしていながら、ライポジはどちらかといえばSSよりもネイキッドに近いといったら言い過ぎでしょうか。うーん、いいですねえ。これはますますオヤジ世代に優しいバイクだと再確認。スーパーなナリをしてるのに乗り易いって、いいんじゃない?見直しましたよ。

フロントの顔がブサイクなのは、、、いまだに好きになれないけど。

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こうやってCB1100と並べるとその差がよくわかります。CB1100はほとんど自転車乗りのようなポジションなので、これ以上楽な姿勢はないだろうね。ああ、安楽だわー。

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2010年3月 4日 (木)

ホンダ CB1100 実車にまたがる ライポジのみインプレ

ホンダCB1100、とても魅力的ですね。前評判も上々のよう。発売を前にホンダ本社・ウェルカムプラザに実車が特別展示されてるので昼休みに見てきました。

前回の展示とちがうのは、実車にまたがれるところ。ワクワク。

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白、赤、黒、の3台が展示されてます。やはり赤タンクがカッコよいのではないかと私は思います。昔のGPレーサーを髣髴とさせますよ。

鉄パイプハンドル、鉄チンフレーム、2本サス、メッキフェンダー。良いです。鉄の塊、まさに鉄馬。バイクはこうでなくっちゃ。そのかわりかなり重そう。243kg(装備重量なのか不明)だそうです。女子にはちょっときついかなー。でもホンダのことだからきっと走り出せばバランスよく軽く取り回せるんじゃないかと期待する。



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よくぞ空冷エンジンを復活させてくれました。空冷フィン、とても美しい。ずっと見ているだけで楽しい。まったく飽きない。男っぽいゼファーとはまた違って、ホンダらしいスッキリした優しい印象。よろしいですねえ。カムシャフトカバーの丸いエンドキャップがCB750Fを思い出させる。

そうそう、キャブじゃないんだよねー。インジェクションなんだ。見た目もいまいち。うー、これが一番残念なところだけど、まあ仕方ないですね。



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よく見るとスタッドボルトが外に出すぎているのが気になるところかなあ。もうちょっとボルトを内側に追い込んで、フィンを深くすればさらに良かったかも。腰下は水冷のCB1300を流用したともウワサされるが、きっとそのせいでこういう配置になったんだろうか。

出力はものすごく控えめに88psだそうです。えーっ1100ccなのに!と驚くほど少ない。騒音規制クリアのために思い切り低速にふった出力特性なんでしょうね、きっと。

しかし冷静に考えてみると4000rpmくらいまでが厚ければ日常使いには十分だもんなあ。これくらいがこのバイクには合ってると思います。「バイクで散歩」がテーマですからね。私もそういうの好きです。

まあ、最高出力が低くても音さえよければそれでオッケーっすよ。ああ、早く音が聞きたい。Webサイトの動画だとよくわからんのです。ホンダらしいボンボンと引き締まった音を期待します。

消費税込みで100万円を切ったところは大拍手 これならば不景気でサイフの紐がかたいオヤジにも安心。「いやそんな高くないっすよ。100万円しないから、ターボ付きの軽自動車より安い」とかなんとか言い訳できそう。ついでにメタボ対策・ダイエット効果で奥さんを攻めてください。私が実証済みです。



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スッキリと端正な美しいタンク。デザイントレンドの有機質な筋肉っぽさや昆虫っぽさではなく、昔風に道具としての美しさを極めたカタチが清清しいです。

そうそう、今回はニフティのキャンペーンでゲットした新カメラ(CANON IXY 930IS)で撮影しました。タンクのてかりが良い具合。やっぱり携帯よりもきれいにとれる、って当たり前か・・・



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さて、本題のライディングポジションは、ひとことでいうと「とても自然」。乗りやすい。私(173cm)は両足カカトベタつき。ステップ位置はやや前よりで、普通のライディングポジションをとると親指肉球あたりにステップバーがある感じ。土踏まずのカカト寄りをべたっとステップに乗せると、ほんの少しだけ上体が後傾気味というか前傾がだいぶ緩和された楽チン殿様ポジションになる。

峠道では少し前過ぎるけど、楽にツーリングするにはこれくらいが疲れなくてよいかも。

展示車は「タイプI」で幅広アップハンドル装着のやつ。シートに自然体でまたがり目をつぶって手をすっと伸ばすと・・・。おー、てのひらの位置にグリップがある! これいいんじゃない?これなら楽だなあ。首も腰も痛くならないだろう。オヤジには得点高いですよ。

ZRX1200と比べると、こんな感じ。

シート:やや低め。幅広すぎず足がすっと真っ直ぐ下に伸びる。

ステップ:やや前より。低め。

ハンドル:手前、上にそれぞれ1~2センチくらい移動した具合。

とても乗りやすいポジションです。シート幅が狭くてサイドカバーの張り出しが少ないため、エンジンさえ意識しなければ400ccクラスのようにさえ錯覚する。エキパイとマフラーの取り回しがすっきりしてるので教習車のCB750(RC42)よりもスリムな印象。

とにかく大きさを感じさせないので、いきなりリッターに乗る人でも違和感ないと思う。

ちなみにこいつの隣にCBR1000RRが展示してあったので、ちょうどよい機会だから何度も跨り比べてみたんだけど、あたりまえですがCBRに跨ってポジションとってるだけで首が痛くなってきた。

CBRで「ああー痛ってー」・・・ CB1100に跨り「ああ、ええわあ、ゆったり」・・・再びCBRに跨り「ああ、痛たた」と、何度か繰り返しました。サウナと水風呂を往復するようなもんですね。

2年前にこれが発売されていたら私も大いに迷ったかもしれない。当時はゼファーもCB750もすべてカタログから落ちてしまってたんですよね。

次はぜひともエンジンかけて試乗してみたい!



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おまけの画像、昔のGPレーサー、RC142。マン島TT初出場の記念すべきマシンだそうです。空冷フィンが深くて美しい。吸気カムカバーについているポンプのようなものはカムタイミング可変機構でしょうね。こんな昔にそういうことやってたんだな。さすが「走る実験室」。<- どうやらこれは間違ってますね。マグネトー点火装置でしょうか?わかる人おしえてください。


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もうひとつおまけ、ハイブリッドコンパクトスポーツ「CR-Z」。これは文句なしにかっこ良いです。クルマ離れの若者も欲しくなるかもしれない。




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2010年1月24日 (日)

BMW K1300R 試乗インプレ

ほんっとうに久しぶりの「おやじの試乗シリーズ」。前回の試乗は2009年2月のK1200Sですから約1年ぶり。長文ですがお付き合いください。

Webサイトを何気なく見てたらBMW Motorrad赤坂の試乗キャンペーンを発見。車種はいろいろあるが1回の応募で1台だけなので迷う。本当に一番試乗したいのは、"HP2 Megamoto"なんだけど、あいにくこいつは試乗車が用意できないそうだ。まあ日本に100台もはいってないのでしかたないね。

ということで今回は K1300R 。ネイキッド好きとしては押さえておかなければならないバイクだと思います。

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福田モータースさんの店内でご対面。快く試乗車提供くださってありがとうございます。良い店だ!

K1200Sには昨年試乗していたく感動した。最新モデルのK1300はさらに熟成が進んでいるとのことなのですんごく期待。

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時間がもったいないのでさっそく試乗に乗り出す。馬場先門にちょっと停めて各部のチェック。ゴツくてカッコイイねこれは。子供の頃に作ったタミヤのプラモデルを思い出す。タイガーⅠ型戦車とかシュマイザー機関銃とかFw190フォッケウルフとかグスタフ列車砲とか、昭和の子供なら皆あこがれた「ドイツ製工業製品」のテイストがプンプン充満してますよ。フロントフォークはユンカースJu87急降下爆撃機の固定脚のようだ。色が濃いオリーブなのもタマランっす。部屋の中に飾っておきたいくらいカッコイイ。

ZRX1200、この色に塗ったらカッコイイかも。なんて思いましたよ。

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ZRX1200だと、この斜め45度後方の写真が一番カッコいいんだけど、K1300Rは正面のほうがウットリしますね、ワタシは。

シート前端が幅狭く絞られているので足つきは最高に良い。私は両足カカトまでべたりと着いた。

ハンドルの位置は国産ネイキッドと比べるとやや低いけど、ハンドルバーの絞りと垂れが絶妙なのであんまり違和感ない。ZRXよりもやや垂れている感じ。このポジションいいわあ。

ステップ位置も絶妙。ノーマルZRXに比べればかなりバックステップ。私のZRX1200にストライカーのバックステップを取り付けた位置よりほんの少し前より。カカトに邪魔なでっぱりがないのでスポーツライディングの姿勢がぴったりと決まる。

ライディングポジションはワタクシ(173cm, 67kg)にまさにジャストフィット。最高に乗りやすい。

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時計がついてるってだけでもうれしいんだけど、温度計、燃費系、その他いろいろ備わったメータ。グリップヒータもありがたい。なんでもアリ。

ということで出発。まずはいつもの皇居周回コースで街乗りチェック。

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走り出してまずパワフルなのに驚く。K1200SはZRX1200とドッコイ勝負だと思ったけどK1300は格段にパワフル。K1200Sがシュルシュルとパワーが盛り上がるのに比べると、K1300Rは低回転からいきなりズッドーンと炸裂する感じ。スロットルが軽いのもあって、約245kgの車重がものすごく軽く感じる。私はあんまり馬力には興味ないほうなんだけど、このトルク感とスムーズさには圧倒される。175psでしたっけ?これだけ低速から扱いやすいのはすごい。

シフトアップ時のクラッチ&スロットル操作が不要のオートシフター。これはすんごい便利。街中の発進・停止が多い場所では楽です。

前傾4気筒エンジンによる低重心のおかげで街乗りはむちゃくちゃ楽。ZRXとほぼ同じ重量なんだけど、こっちのほうが軽く感じる。渋滞路での取り回し問題なし。

今回の試乗で唯一気になったのはスロットル全閉時のスナッチ感。全閉すると燃料オフになって、それから開けると燃料噴射が再開しますよね。この再開までのほんのわずかなタイムラグがカチンと一瞬遅れる感じがある。インジェクションだからしかたないといえばそれまでですが。

アナログなキャブレター車に慣れた身にはとても違和感あって最後まで気になった。高速ではこれがピッチを誘引して多少ギクシャクする。スロットルを全部閉じないでパーシャルをうまく維持するのがスムーズに乗るコツですね。

K1200Sで感じたドンツキはほとんど解消されてる。

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次に驚くのがステアリングの安定感と軽さ。がっしりとしてるのに信じられないくらい軽いので、ハンドルには少し手をそえておくだけでOK。

Kシリーズのフロントサスは独自のデュオレバー。普通のテレスコピックフォークとは全く異なる構造で、四輪車のダブルウィッシュボンを90度前向きにしたような構造。上下のウィッシュボンが緩衝&懸架機構となりアーム(フォーク)を吊り下げる。ウィッシュボンが平行四辺形的に動作するのでホイールの上下動によるキャンバー変化が少ない。

追記:正確には平行四辺形ではなく不等辺な四辺形です。

テレスコピックフォークはブレーキングによる沈み込みでキャスターが立つんだけど、デュオレバーは沈んでもほとんど立たないのでタイヤの接地状態に急変が少ないのが長所。そのかわり平行四辺形のリンクが上に移動するのでライダーにとってはフロントが起き上がったように感じられる。これを違和感と思う人も多いはず。K1200Sではやや顕著で気になったところ。

なんと!!ハンドルは前輪に直結してない!!信じられないっす。ハンドルはボディに連結され、ロボットアームのようなリンクで前輪を遠隔(?)操作する。前輪荷重がハンドルに直接かからないので操作が軽い。

こんな複雑な機構なのにダイレクト感があるんだよなー。すごいです。

下の写真を見れば良くわかると思います。これはいったい??って構造。

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ウィッシュボンのリンクからアームがオフセットされ、ぐいと前方に伸びてトレールをかせぐ。実際のホイールの位置よりもずっと前方にタイヤがあるように錯覚するくらいで、まさに鬼のような直進安定性。

なのにヒラヒラ旋回するのはマジック。よく見るとアーム先端部分はステアリング軸の角度に対してわずかにネガティブキャンバーっぽく立っているように見える。こいつが旋回性能を高めているんじゃないだろうか(間違ってたら指摘ください)。ロングトレール&オフセット+先端ネガティブキャンバー、よく考えるよなあ。このジオメトリを考えた人、かなりの変態だと思う。

K1300Rを降りてZRX1200に乗り換えた瞬間、ホイールがタンクの真下にあってキャスター角がゼロ度ではないかと錯覚してしまった。K1300はそれくらい異次元のハンドリング。これは是非一度試したほうがよいですよ。福田モーター商会のひとも自慢してました。

試乗したこと無いけど、ビモータ Tesi のハブセンターステアもこういった特性なんだろうか。ぜひ一度乗ってみたいものだ。

ところで、K1200Sのときに強く感じた急減速&前輪荷重でのコーナリングにおける「フロントの起き上がり or ゆり戻し」の違和感。ほとんど気にならないレベルに調整されていた。普通のテレスコピックに近い感覚で違和感が少ない。やっぱりこれくらいがいいですよ。頑張ったなBMW。しっかり熟成してきたね。これだけでもK1200からK1300に乗り換える価値があると思うぞ。

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リアサスはまあ普通のものに近いんだけど、こいつが秀逸なのは横方向の滑りに強いこと。一ツ橋の交差点をトルクかけてグイッとコーナリングしたら路面ペイントでズリッときた。路面&タイヤ温度低かったので結構シビアな場面なんだけど、K1300Rはこういうときに余裕感がある。「おや滑りましたね」って感じで軽くいなして、腰くだけにならない。ロール方向のねじれに強いってことでしょうか。モノレバーの剛性のなせる技だろう。

これなら冬の箱根で転倒事故が減るかもしれない。(そもそも真冬に箱根は危険ですのでやめたほうがいいですね)

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では首都高に乗ってみましょう。一般道だと速度違反してしまいそうなので。。。もちろん首都高でも遵法速度ですので誤解無きよう。

まずはC1内回りを数周回。野村證券横の左コーナー。私の一番好きなところです。おや、けっこうな速度なのにスルスルといけますね。片手離して鼻歌うたいながら曲がれますよ。

このタンクの凹みに外膝をかませてハングオフのスタイルで曲がると気持ちよい。けど、リーンウィズのほうがよかったかも。

コーナリング途中でも追加の体重移動すれば、さらにそこから内側に旋回するんだなあー、まいった。普通のバイクってのはなかなかコーナリング途中でライン変更やりにくいものだし、そもそも旋回中にポジションをずらすのは危険だと思うんですがね。これは立派だ。

リーンウィズで進入して、ライン変更の必要が生じたらやおらグイッとハングオフする、なんていう複合技がつかえるので、峠のブラインドコーナーでの危険回避に心強いと思う。(そもそもブラインドコーナーは速度落とすべきだと思いますが)

いろいろ試してみよう。ランディマモラみたいに外足はずしてもいけちゃいますね。。なんだこれはいったい??

あまりにも立派なので「面白くないなあ」と飽きてきたが、しばらくしてわかってきた。どうやらK1300Rは突き放して乗ると面白いです。コーナリングの前に、いったん外に振って、当て舵でゆり戻すと楽しい。ハンドルをちょいと揺さぶる感じ。南行さんの受け売りですけどね。

これは、頑丈なフレームとサスペンションだからこそできる芸当。クラシカルなネイキッドではこうはいかない。RC17さんが言っていた意味がようやく実感できましたよ。さすが達人!

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ナウシカのロボット兵士みたいな顔。

C1外回りの箱崎右コーナー、路面の継ぎ目が非常に多いところですが安定してる。リアが跳ねずにビターっと路面をとらえて離さないので、安心してフロントに荷重できる。

クリッピング過ぎてさっと直立に戻るところが素直で良いです。外足のホールドしてればOK。しなくてもOKってところが憎たらしい。

うーん、普通の速度粋ではどうやっても破綻しそうにないですね。破綻されても困るけど。

しかたないので、ベイブリッジを回ることにしよう。お台場を見ながらステップの上に立ち乗りしてみたり、直線では両手を離したり、どれでもいけちゃいますよ。

葛西JCTの高速コーナー。ZRXでは狙ったラインを真剣にトレースすることに集中するものなんですが、K1300Rだとリラックスしてサイコーに楽しいです。いくらでも速度出せそう。こういう場面がこのマシンの真骨頂なんだと思う。福田モーターさんの話では一般ライダーでも200km以上で全然問題ないそうですよ。風圧が気になるんならK1300Sにすればもっといけるそうです(サーキットでのはなしですよもちろん)。へーそうですか。なんだか凹む。

直線では何もドラマチックなことが起きない。ビターっと走ります。タンクの凸にお腹を乗っけて伏せると上体が楽で良い感じ。これは大阪日帰りできそうだなあ。

そうそう、警笛の音量がものすごく大きい。まるで四輪のようだ。これなら役に立つ。

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すっかりこいつに慣れてしまい、このままずーっと何時間でも走っていられそうな気分になってきた。。。と思っていたら約束の2時間が過ぎてしまいました。

お店にバイクを戻さねば。。名残惜しいけどね。

デジタルトリップメータ130kmを表示してるけど、まったく疲労感なし。自転車にでも乗ってたような気分。

試乗を終えて。

K1300R(おそらくK1300Sも)、とっても良くできて安全、これはまったく間違いない。ライディングにあんまり神経を集中させずに長距離・高速・ワインディングを楽しみたい人には超オススメ。これに慣れちゃうと他のバイクには怖くて乗れ無くなること請け合う。ただし、バイクを振り回してアドレナリンを噴出させたい人にはあんまりおすすめしません。

というのが結論か。。。いつも同じ結論でごめんなさい。

今回はあんまりまとめようがないのですが、最後に福田モーター商会の人が「街乗り最速テイストをお求めだったら "HP2 Megamoto"のほうが面白いですよ。機会があればご案内します。」とおっしゃるではないですか。ヤッター。やっぱりオイラには モタードのほうが向いているかもしれない、と思ったのでした。

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エヴァンゲリオンみたいな顔



福田モーター商会さん。ほんとうにありがとうございました。とても堪能できました。また来年もよろしくお願いします。



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2009年2月13日 (金)

BMW K1200S 試乗インプレ

ひさびさの試乗シリーズ

BMW K1200S

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これまでいろいろと試乗してきたが、ほとんどがビックツインだった。「味のあるバイク」をテーマに探し求めていた私としては、バイクの味といえばやっぱり2気筒だよね、と、なんとなくそちら方面にばかり興味が向いていたんだな。

あれこれと乗ってみると、ビッグツインの強力なトルク感と振動、爆発音がどうもいまひとつしっくりこない。という結論に落ちついた。どうやら私には心臓に悪いようだ。

あんまりでかい破裂音にはビビッてしまうという弱気なおっさんです。ハーレーの音と振動はかなりキビシイ。トライアンフのボンネビルはマイルドでいいけどね。

そういう意味では、4気筒のZRX1200Rにはまったく不満はなく、そこそこパワフルでマイルドなエンジンと軽快な車体を十分に堪能してます。

ただしZRXにも多少は問題点もあり、そのひとつは高速ツーリング。ビキニカウルはあるだけましだけど、やはり寄る年波には勝てず、風圧が強くて高速が楽しくない。まあ、それはそれで安全運転で良いんだけれど。

ということで、次の長期的なテーマは「高速ツアラー」とはいかなるものか、を探求してみたいと考えた次第です。

いつもながら前置きが長くてすまん。

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会社の近くを昼休みに散歩していたら、偶然にもBMW Motorradのお店があるではないですか。福田モーター商会さんですね。ぶらっと立ち寄ってみます。

R1200Rは良いバイクだけど簡単すぎて物足りない、、というようなことを話していたら、「このK1200Sが試乗できますよ」とおっしゃる。しかしヘルメットも持ってないしなーと躊躇していると、ヘルメットまで貸してくれるという。今からすぐに試乗OK。うーんこれは乗ってみたい。。もうすぐK1300になるそうですが。。

数分後には既に乗っておりました。シューベルトのヘルメットがすごくかぶりごごち良いですね。すごく気に入ってしまった。営業の森さんお世話になりました。

もちろん試乗コースは、私の開発した「皇居周回コース」。

足つき性は文句なし。両足べったりつきます。唯一気になっていたセパハンによる前傾姿勢は、おどろくほどに自然で違和感がない。首が痛くなることもない。おそらく、このタンクの凸った形状が絶妙なんだろうと思う。ここにおなかを乗っけると体重がうまく分散されて首、手首や腰の負担が軽減されるんだな。さすがBMW、すごいです。

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ハンドルの切れ角は想像してたほど狭くなく、クランク・千鳥風の操作はそんなに難しくない。ミラーをたためばすり抜けはギリギリ及第点。すりぬけ不可能ではないがカウルをぶつけるリスクが高すぎて躊躇。このあたりはネイキッドには遠くおよばない。

ステップとペダルの位置が本当にちょうど良い。これまで乗ったバイク中でベスト。クラッチ・ブレーキがとても軽いのも特筆。とにかく乗った瞬間に馴染んでしまう。違和感まったく無しってものちょっと怖い?グリップヒータのおかげで素手で乗れるのもいいね。

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エンジンは極低速にドンツキあるのが残念。このあたりは'08年式ホンダCB1300のほうが一歩上です。

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ひとたびアクセルをひねれば際限なく回ります。ほんとにストレスがない。トルクの谷のようなものが感じられない。たいしたもんだと思う。2000回転から7000回転くらいまでをシューンと使って空いた道路を走るとひたすら気持ちいい。例によってスピード感が乏しいです。あっというまにスピードが乗ってしまうので注意せねば。

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ブレーキはABSなのでほんとに楽ちん。旋回中でも関係なくブレーキがかけられる。旋回中に前方車が急減速したので、リアブレーキで減速したところ、ズリっと軽くロックするのだけれど一瞬の間をおいて解除される。この一瞬が人間の判断のタイミングよりちょっと短いのがミソですな。なので人間がパニックを感ずる直前に事態が収集されてしまっている。「あれ、うまく走れてしまった」としか思えない。しかし、ロックしたという情報はしっかりとライダーに伝わっている。BMWの特長は人間との情報のやりとりの上手さである、と何度もここブログで書いてますが、やはりここでもその哲学が貫徹されてます。うーん脱帽

排気音は小さめだけど低音がある良い音。けっこう好きな音質。ZRXもせめてこれくらいにしてくれればよかったのに、カワサキさんあれはやりすぎです。

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サスペンションはちょっと面白みが無さ過ぎ。まあ安全なんでいいんでしょうか。いくらでもバンクできるし、体重移動も楽にできる。フロントブレーキのリリースにあわせてきっかけを作ってリーンを始めよう、と通常の手順で曲がろうとすると、フロントがゆり戻すようにグッと起きる。あれれ、不思議な感覚。

何度か試しているうちに、「これはバイクにおまかせすればいいんだ。」ということがわかったよ。コーナー手前で適度に減速したら、あとは向きたい方向に目を向けて体を預ければそれでOK!!

Rシリーズのように下半身の体重移動を意識せずに上半身から突っ込んでいけばいいので普通のバイク感覚と変わらない。KシリーズとRシリーズの最大の差はこのあたりかな?

オーバースピード気味に突っ込んでしまったときは、あわてずに旋回中でもブレーキかけて大丈夫!!なんという素晴らしさ。

素晴らしすぎて言葉がでない。「バイクに乗せられている」ってのはほんとうにこういうことですな。

うーん、やはり手ごたえ無さ過ぎ。60過ぎたら乗ろうか、、っていいうのが総合的な感想です。こいつならば視力と反射神経が衰えても十分以上に楽しめること間違いない。あと15年、BMW倒産しないでください(そんな心配必要ないね)

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ところで、期待していた高速ツアラー機能はまずますでしょうか。このシリーズはそれほど完璧な風防効果ではないようです。しかし、足に風があたらないっていうのはイイね!
顎から下は風防効果高いので、シューベルトのジェット型ヘルメットでも風は感じません。

もっとも、BMWにはもっと本格的な風防を備えたRTシリーズがあるので完璧を求める人はそちらをどうぞ、ってところでしょうか。
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ということで1時間近くも試乗させていただきありがとうございました。実はこの日はわき腹を打ち身していて痛かったのですが、K1200Sに乗っている間はまったく痛みを感じなかった。乗り午後地がソフトなんですね。

夕方になって、自分のZRX1200Rに乗ったら、わき腹がいたくてたまりませんでした。お値段の差が実感できたよ。トホホ。

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2009年1月22日 (木)

ホワイトハウスさんに行ってきました CB750 Cafe

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おやじの試乗シリーズ

昨年の暮れに「ホワイトハウス」さんを訪問しました。カスタムバイクの老舗として有名なショップですね。

コンプリートバイク「CB750 Cafe カーボンハールカウル仕様」を試乗させていただきました。社長の佐藤さん、お忙しいところ快く試乗させていただきありがとうございました。

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Webでこれを発見して、「ガーン」とショックを受けました。なんてカッコいいんだろう。

RCBのイメージをモチーフにつくりあげたオリジナルのカフェレーサー。これがホントに(教習車で有名な)CB750-RC42ベースなの?って感じです。

カウル、タンク、マフラー、シングルシートなど外装のすべてがオリジナル開発。職人さんの手作りだとのこと。心がこもってるのでカタチににじみ出て来るんだなーとしみじみ感じます。

細長いタンクがむちゃくちゃ良いです。アルミのヘアライン仕上げというのがさらにグッときます。
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こんなに細いタンクなので、セパハンでありながら切れ角はオリジナルと同量確保できているとのこと。試乗したところ片側1車線の道路でUターンが楽にできたので、これならば問題なし。

全体がやや小ぶりなので、小柄な人や女性でも扱えると思います。私は両足かかとまでべたつきでした。

私には窮屈なポジションで首が痛くなってしまったのが残念。ロングタンクなのでシートの位置が後ろすぎるんでしょうか。CBR1000RRではもっと楽に乗れたんですが。ちなみに昔の事故で頚椎捻挫して以来、首が後ろに反りにくくなっております。

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エンジンは基本的にノーマル。キャブを調整して20馬力くらい出力アップしているとのこと。トルクが厚くマイルドな特性で扱いやすい。私には必要十分なパワー。これくらいがちょうど良いかも。

クラッチやブレーキも基本的にノーマルのRC42のままなので軽く操作できる。

これならば日常のアシに使うのにまったく不安ありません。
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ずんぐりした短めの集合マフラーがとってもカッコいい。排気音はうるさすぎず、低音がきいたとても良い音。空冷4気筒ならではのブヒューンという響きのある音。こんな音を求めていたんです。まさに私のイメージにぴったり。

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やっぱり私にはこのポジションはキツイかった。首が痛くて上を向いていられない。ほんとうに残念。CBR1000RRでは問題なかったので、もしかしたらコイツにも、、、と淡い期待を抱いていたんですが。。

CBR1000RRはタンクが短い現代的なポジションだったので首への負担が少なかったんでしょうね、きっと。

気軽に乗れるカフェレーサー。すんごくいいバイクなので本当に惜しいです。

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2008年12月28日 (日)

トライアンフ スピードトリプル 試乗インプレ

おやじの試乗シリーズ

おやじ的に勝手にインプレします。間違いも多々ありますがご容赦ください。

トライアンフスピードトリプルがとても気になります。雑誌での評価も抜群ですし、なんといっても外観がカッコ良すぎです。どうしても試乗したかったバイクです。

Speedtriple_overview_main_2008 まず跨ります。足つきは悪くありません。

ライディングポジションは違和感あり。手を広げて上に上げているような体勢。肩がこるポジションなのでちょっとつらい。

下半身は前傾姿勢なのに上半身を無理やり立たせているような感じ。腹筋・背筋が自然と鍛えられそう

とくに違和感あるのがハンドル切れ角が小さいこと。ネイキッドなんだからもっと切れてくれないと街中で乗りにい。渋滞ではストレスたまりそう。

街乗りでは邪魔なタンクですが、峠道コーナリングで考えれば絶妙な形状。タンク下部のへこみに沿って太股をスライドさせれば体重移動がラクにできる。セパハンだったらタンクの淵に腕を沿わせることもできる形状。

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さすがに1000ccエンジンはパワフル。低速から怒涛のトルク。高回転まで軽く吹けあがる。3気筒独特の振動が落ち着かない感じ。

排気音はうるさくなく迫力あってよい音。これは大好きな音質。騒音規制のなかで良く健闘しています。

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簡単にヒョイヒョイと倒しこめて楽しい!直進性はいまひとつ。

意図的にフロント加重を高くしているのか、倒しこみやすいようにしているんでしょうか、ステアリングのちょっとした操作でヘッドのあたりがグッと倒れこむ感覚あり。リアがしっかりして尻上がりの体勢なのでとくに強くフロント荷重を感じます。

試乗のときは、このフロントがグラッと切れ込む感じに違和感があったのですが、その後、ZRX1200Rのサスセッティングをしていて発見と驚きがありました。

プリロードを強くしてフロントの車高を下げたところステアリングがグラッとくる感触があったんです。自転車のカゴに重い荷物を積んでハンドルを切る感覚。コーナリングにはこの設定のほうが向いてます。その代わりに直進安定性が犠牲になりますが。

スピードトリプルのサスペンションはコーナリング性能を高めるためにノーマル状態でフロントを下げ荷重を高めているってことなんだ、、と納得。

そうか!これは街乗りバイクではなくSSだ!やっと気がつきました(遅いよ)。最近ではストリートファイターと呼ぶんでしょうか。スーパースポーツのカウルをとっぱずして、バーハンドルをつけたものですね。

どうりで、納得。

普通のネイキッドと違ってコーナリングに向いた車体と荷重バランスなんだけど、バーハンドルで街乗りにもそこそこ使える。なかなか面白い塩梅のバイクですね、一昔前にはまったく存在しないカテゴリーなので、いったいどういった用途に向いたものなのか理解できるまでに時間がかかってしまったよ。

これは面白いです。人気が高いのもわかりました。

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